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最長片道切符の旅をあきらめた大人たちへ

こんにちは。
鉄道で日本を旅するのが大好き
「てりん」と申します。(@terinn2019)

 

旅のカタチは人それぞれ。

鉄道旅行にもいろいろとありますが
鉄ちゃんなら一度はやってみたいのが
「最長片道切符の旅」です。

 

しかし、多くの社会人にとっては
「ななつ星」などの豪華寝台特急の旅よりもはるかにハードルが高いようで・・・。

 

あってないような存在?「最長片道切符」

まずは、簡単に「最長片道切符」の説明を。

最長片道切符とは?

「二度同じ駅を通過したり、今来たルートを引き返さない限り、通しで運賃を計算する」というJRの片道乗車券の特徴を生かし、限界の距離まで通しのルート(一筆書きルート)で発行されるJRの片道乗車券のこと。

(関連記事:往復より片道がお得?JRの「一筆書き切符」の仕組みとは?

日本最北端の駅稚内からジグザグに鉄道ルートを進んでいき、九州まで(肥前山口など)向かうのが一般的(鉄道路線の廃止などにより最長ルートはコロコロ変わる)

距離と値段は、災害による不通なども重なりしょっちゅう変わるので一概にいくらとは書きにくいが、2018年現在はおおむね11000キロくらいで、運賃は片道90000円くらい(学割やレールアンドレンタカーを使うと2割引となるので、72000円くらいとなる)

 

※「鉄道旅行の神様」宮脇俊三氏の著書「最長片道切符の旅」。
表紙の写真の最長片道乗車券には、おびただしい数の下車印(途中下車した駅で押してもらえるハンコ)が・・・!

 

11000キロという距離は
東京〜博多間約5往復分に相当する距離です。

 

「のぞみ」を利用すると東京〜博多間は片道およそ5時間なので、その10倍で50時間。

つまり
新幹線にノンストップで乗り続けていたとしても、丸2日潰してしまうほどの恐ろしい道のりなのです・・・。

 

仮に片道11000キロの乗車券を買うと、その有効期間は実に56日間。
約2ヶ月ほどあるわけですが、がっつり旅行していくと、そのくらいの期間はかかると思われます。

 

「2ヶ月も旅行するなんて、仕事を辞めないと無理!」

「仕事の融通がきいたとしても、うちには家族がいるから2ヶ月も家を空けるとか無理ゲー!」

 

大半の人は
こういった理由で断念せざるを得ないのではないでしょうか。

よって、最長片道切符にチャレンジ出来る人は限られてきます。

 

最長片道切符の旅が可能と思われる人の条件

・夏休みなどがある学生
・セカンドライフを送っている人(かつ、それなりの体力がある人)
・仕事として行う人(鉄道雑誌記者など)
・仕事やプライベートなどあらゆる面で自由な人
・何一つ失うものがない人
・スーツが似合う人(往復で旅することも可能。分かる人だけわかってください)

 

ということで
一般的な社会人には、最長片道切符はあってないようなもの・・・。

 

そう、現役世代にとって
最長片道切符など夢のまた夢。
諦めるべきなのです。

「最長」に関しては・・・ね。

「ふつうの社会人」でも大丈夫!
「超長距離片道切符の旅」のススメ

そこで
「ふつうの社会人」でも実行可能な
「超長距離片道切符」を考えてみました。
(超長距離というのが何キロ以上か?という定義はありませんが、だいたい2000キロ以上くらいかな?)

 

今回の「ふつう社会人」の想定モデル

・土日が休みである
・たまにハッピーマンデーで3連休
・大阪や東京などの、本州の都心に住んでいる

もちろん、これらに該当しない人(休みがシフト制など)でも実践可能です。

 

今回ご紹介する長距離片道切符のポイントは「有効期間」「ルート」
まずは「有効期間」のお話から。

 

JRの片道201キロ以上の乗車券の有効期間は、以下のように計算されます。

 

(営業キロ÷200)+1 日

※営業キロが200の位ではない数字の場合は、切り上げる(例:1001キロは1200キロとして計算する)

 

営業キロ11000キロの乗車券の場合は

11000÷200=55
55+1=56
よって、56日

という計算になります。

 

JRの片道乗車券は、原則として
「片道の距離が101キロ以上で、今来たルートを引き返したり2度同じ駅を通らない限りは、きっぷを回収されることなくルート上の途中にある駅で改札の外に出ることができる(途中下車)」とされています。

また、途中下車は日にちをまたいでもよく、有効期間内であれば残りのルートの旅行を再開できるというルールになっています。

なので
日曜の夜に地元の駅で途中下車して家に帰り、1週間後の土曜の朝に再びその駅からルートの続きを旅行する事も可能ということですね。

 

ということは

有効期間が2日間なら、1枚の片道切符で土日の旅行が可能

有効期間が9日間なら、土日とさらに翌週の土日の旅行が可能
(有効期間を9日にするには、片道の距離が1401キロ以上必要)

有効期間が16日間なら、土日の旅行が3回可能
(有効期間を16日にするには、片道の距離が2801キロ以上必要)

と、なるわけです。

 

長距離の切符であれば、複数の土日や3連休に分けて1枚の片道切符で旅行が可能である
ということが、大きなポイント。

シフト制の休みの人なら、休みの日を短い期間に固めてとれば、さらに短い有効期間で旅行ができるはずです。

 

次のポイントは「ルート」

当たり前ですが、週末が終われば家に帰らないといけません。

そこで、きっぷのルートも
週末ごとに家に帰ることができる片道切符にする必要があります。

東京在住の人が、2回の週末に分けて旅行をする場合の片道乗車券のルート例

土呂(とろ)→新宿 21710円
2215.2キロ
13日間有効

経由:土呂→(東北本線・東北新幹線)→新青森→(奥羽本線)→秋田→(羽越本線)→新発田→(白新線)→新潟→(上越新幹線)→東京→(東海道本線)→金山→(中央西線)→塩尻→(中央東線)→新宿

最初の週末は東北をぐるっと回り、最終日に東京付近の駅で途中下車し、自宅へ。
翌週の旅行初日にその駅から再び旅行を再開し、静岡・名古屋や信州をめぐる。

※別途東京から土呂までの乗車券580円を買って組み合わせることで、東京駅から仙台方面へ通しで東北新幹線に乗ることが可能

※東京方面から名古屋駅まで新幹線に乗り、名古屋駅で途中下車する場合は、別途金山駅から名古屋駅までの乗車券170円を購入する必要あり。下車後再び名古屋駅から塩尻方面へ向かう場合は、金山駅へ戻るためにさらに170円の支払いが必要。一方、新幹線で名古屋駅まで向かい、名古屋駅で下車せずそのまま折り返し、金山駅で途中下車する場合は、追加料金不要(運賃計算の特例)

※土呂→新宿の乗車券のルート図

 

大阪在住の人が、3回の週末に分けて旅行をする場合の片道乗車券のルート例

放出(はなてん)→山科
26890円 2914.1キロ
16日間有効

経由:放出→(学研都市線)→木津→(関西本線)→亀山→(紀勢本線)→和歌山→(阪和線)→天王寺→(大阪環状線)→大阪→(東海道本線)→尼崎→(福知山線)→福知山→(山陰本線)→益田→(山口線)→新山口→(山陽新幹線)→新大阪→(東海道本線)→山科→(湖西線)→近江塩津→(北陸本線)→金沢→(北陸新幹線)→東京→(東海道本線)→山科

1週目は紀伊半島をぐるっと回り大阪近辺の駅で途中下車。
2週目は再び途中下車した駅から再開し、山陰山陽をぐるっと回って新大阪付近で途中下車。
3週目は北陸回りで東京を巡り山科へ。

※帰りの山科から大阪までの乗車券を連続乗車券としてセットで買うと、大阪まで通しで東海道新幹線に乗れる上に、有効期間は17日間となる(山科→大阪の乗車券の有効期間が1日なので、それを合算する)

※西明石〜新大阪間は新幹線と在来線は別路線扱いなのでルートの重複にはあたらない

※放出→山科の乗車券のルート図

 

実際にはこの乗車券1枚だけで旅することは難しく、自宅の最寄駅から出発地までのきっぷが別途必要だったりするので注意しましょう。

超長距離片道切符のメリットとは?

「わざわざここまでして片道切符で旅行するメリットがあるのか?」
と思う人もいるかもしれません。

 

この記事を読んでいる人は
JRのきっぷの基礎知識を持っている人が多いと思うので今更書くまでもないことかもしれませんが、一応記載しておくと

「JRのきっぷは、運賃逓減(ていげん)制度を採用しているため、距離が長ければ長いほど運賃は割安になる」ため、できるだけ長距離の乗車券にしたほうが割安に旅行ができるのです。

特に601キロを超えると、運賃が上がっていくのが40キロごととかなり緩やかになり、しかも1回で上がる運賃は200円や300円程度。
かなり割安に移動ができるわけですね。

 

青春18きっぷや三連休東日本・函館パスなどと異なり
「日本全国のJRを、特急券を追加で購入すれば特急・新幹線も利用可能」
という点も大きなメリットといえるでしょう。

インスタ映えする?手書きの切符になる事も

経由する路線が17以上になると、機械での発行ができなくなるため手書きの乗車券での発行となります。
インスタ映えしますよ!

※特殊な事情で手書きになってしまった、JRの手書きの乗車券。
(詳しくはこの記事を参照:ノスタルジア感満載!JR手書ききっぷ(乗車券)買い方入手方法
最長片道切符も手書きで発行されるので、これを持って旅行するだけでも似たような雰囲気を味わえる?

 

ここでいう「経由する路線」とは
JRで営業上案内されている路線ではなく、正式な鉄道路線でのカウントとなります。

たとえば宇都宮線で宇都宮から熱海まで向かう場合は、宇都宮線で1路線というカウントではなく
宇都宮〜東京の東北本線と東京〜熱海の東海道本線の2路線のカウントとなります。

 

最長片道切符はもちろんのこと、多くの路線をジグザグに通るようなルートのきっぷや、2000キロを超えるような長距離片道切符の場合は手書きの乗車券になる可能性が高いので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

ただし、手書きということは
「機械で発券できない=その場ですぐきっぷをもらうことは難しい」
ということです(キロ数を手計算で行うため、そのチェックに時間がかかるなどが原因)。

僕の経験上では発券まで最短1時間
場合によっては後日きっぷを受け取りに行くことになったこともあるので、スケジュールには気をつけましょうね。

今しかできない?チャンスを逃さずに

このように
最長は無理としても、工夫次第で社会人でも超長距離片道切符を楽しむことができるのです!
旅行好きな家族なら、全ルートを付き合ってくれるかもしれません。(希望は薄いですが)

 

2週(3週)連続で旅行すること自体
周りの一般の人から見たらとんでもないことなのかもしれませんが、きちんと家に戻って仕事に行けるんだからいいじゃない。

 

数年前
「定年になったら、トワイライトエクスプレスで北海道に旅行に行くのが夢なんです」
と語っていた、20代の若者がいました。

「トワイライトなんて、今から大阪駅まで走ったら乗れるかもしれんぞ」
と、そのときはアドバイスしました。

 

彼の夢が叶えられる日はやって来るのか?
その答えは、今さらここで書くまでもないですね。

 

今後、運賃ルールの改定により、最長片道切符自体の発行ができなくなる可能性だってあります。

最長はどうしてもムリだとしても、それっぽい旅が楽しめる「超長距離切符の旅」
一度チャレンジしてみませんか?

 

僕は、3週連続週末に家を空けてもいいかどうか
今から妻に交渉をしに行って来ます・・・。(不安)

 

追記:実際に、行ってきます(諸事情により、連続乗車券になりましたが・・・)

https://terinn.net/lowcarbtripper/2019/03/22/jr-ticket-travel/

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