(この記事の情報は2019年7月現在のものです)
こんにちは。
鉄道旅行大好き「てりん」と申します。
今回は
「大阪」「京都」「神戸」
3大都市を結ぶ、関西を代表する私鉄
「阪急電鉄」の株主優待券に関するお話です。
ここでいう阪急の株主優待券とは
1回の利用で阪急電車全線でどこまでも移動できるきっぷです。正式名称は「阪急電鉄特殊乗車証」。
金券ショップでは1枚400円~430円あたりの価格帯で売られていることが多いです。
厳密には、阪急の関係者に福利厚生的な意味合いで配られたものがショップで販売されているということらしいですが、ショップでは普通に「阪急株主優待券」という名称で売られているし、一般的には株主優待券と認知されているようなので、ここでは株主優待券として扱います。
正真正銘本物の株主優待券もありますが、こちらはここで解説する優待券の、複数回使えるものが1枚のカードになったものになります。
最長の距離としては、神戸の三宮〜京都の四条河原町までを
これ1枚で移動することができるのです!!
※普通の券売機で買うきっぷと同じサイズ。
乗り放題パスではないので、1枚で何度も乗り降りできるわけではないので注意。
神戸から京都までの距離は、およそ80キロ弱。
この距離をワンコイン以下の400円ほどで移動できるなんて、かなり素敵な優待券だと思いませんか?
もし、神戸三宮〜京都を、JRの普通のきっぷを買って移動すると1080円かかります。
JRは乗り換え不要、阪急電車は十三(じゅうそう)駅で1回乗りかえが必要という差はあるものの、金額差を考えれば阪急を利用するメリットはとても大きいですね。
もくじ
とっても簡単!優待券の使い方
使い方は、おどろくほどシンプル。
まずは金券ショップに行って、株主優待券をゲットしましょう。
有効期限に気をつけて。
そして、そのままきっぷを阪急の駅の自動改札機に通し、電車に乗り目的地の阪急の駅で改札機を通せば改札の外に出られます。
実にシンプル!
普通に券売機で買ったきっぷとまったく同じ使い方ですね。
途中下車はできません。
一度改札機に通したら、回収され再度使用することはできません。
また、人身事故などが発生し阪急線が不通になった場合、通常のきっぷや回数券であれば振替輸送が可能ですが(きっぷを買いなおすことなく、似たような区間を結んでいる阪神やJRなどに乗れる)
優待券の場合は振替の措置が適用されないといったデメリットもあるようです(実際のトラブル発生時には阪急の方に問い合わせてください)
阪急の株主優待券ですから
あくまでも、使用できるのは「阪急電鉄の路線内のみ」です。
当たり前の話なのですが、実はここに大きな落とし穴が。
トンネルを抜けると、そこは他社線だった・・・?
阪急電車が走る路線の駅=全て阪急の駅
だったら、話はとてもシンプルです。
しかし、実はそういう訳ではないのです・・・。
阪急は他社の路線に乗り入れていたりすることがよくあるため、その区間に入ってしまうと優待券の範囲外となってしまうのです(乗り越し精算が必要)。
ということで、
「阪急だと思ってたら、ここって阪急の路線じゃなかったの?!」
と、思わず叫びたくなる
「阪急と間違えやすい路線3選」をご紹介いたします。
その1 :天六〜天下茶屋間
阪急京都線の一部の列車は、淡路駅で本線から別れて天神橋筋六丁目駅(通称:天六)を通り、天下茶屋駅まで走ります。
なので、優待券で天下茶屋まで行けそうな雰囲気を醸し出していますが、実は阪急の株主優待券で行けるのは天六駅までです。
なぜかというとこの路線は、阪急電車が地下鉄に乗り入れをしているという形になっているので
実際には、淡路から天六駅までが阪急電車の駅で、天六から天下茶屋の間は大阪の地下鉄(大阪メトロ)の堺筋線という路線になっているからなのです。
これは
もともと阪急京都線のターミナル駅が、梅田ではなく天六にあったことの名残りなのです。(旧駅名:天神橋駅)
天下茶屋をはじめ地下鉄の駅で降りる場合には、天六駅からの地下鉄の切符代を追加で払って精算する必要があります。
その2 :神戸三宮〜新開地間
阪急神戸線には「新開地行き」という列車が多く走っているため、終点の新開地駅まで阪急の株主優待券が使えそうな雰囲気ですが
実際には、途中の神戸三宮駅までしか使えません。
なぜなら神戸三宮〜新開地間は「神戸高速鉄道線」という、阪急とは違う鉄道会社が運営している路線だからです。
(神戸高速という別会社が運営する線路を、新開地まで阪急が線路を借りて走っているという感じ)
ややこしいね。
ヤフーの乗り換え案内を見てみると、まるで新開地まで阪急神戸本線かのように見えますね。
列車を乗り換えるわけではないので、普段使いとしてはこういう表記にするほうが正しいとは思いますが・・・。
勘違いしないようにしましょう!
その3 :川西能勢口〜日生中央・妙見口(能勢電鉄)
阪急宝塚線では、川西能勢口から出ている能勢電鉄は株主優待券が使えません。
なぜなら、阪急電鉄ではなく能勢電鉄だからですね。
シンプル。
ところが、よく阪急の路線と間違えてしまう人が多いのではないかと思われます。
なぜかというと
能勢電鉄は阪急電車のお下がりの車両を使っていることがとても多いので、パッと見阪急電車の路線かと思ってしまう可能性がとても高いからです。
※能勢電鉄の電車(川西能勢口駅にて)。ちゃんと能勢電鉄のマークが車体についてるからわかりやすい・・・ってわかるかい!
さらに、梅田から能勢電鉄を通って終点の日生中央まで乗り入れる電車(日生エクスプレス)もあるため、さらに勘違いを助長してしまっているような気がします。
・・・と、このように
「阪急電車の路線だと思っていたら実は他社の路線だった!」
というような場所は結構あるので、株主優待券を使用する際には、十分に注意しましょう。
なお、他社の駅に行く場合には、株主優待券で最大限行ける端っこの駅から乗った場合の切符代を精算機で払うことになります。
(例:京都河原町駅から新開地駅に行く場合、株主優待券で最大限行ける端っこの駅である神戸三宮駅から乗った場合の切符代130円を追加で払えばOK)
別にルール違反で捕まるとかそんなことはないので心配しないでくださいね。
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