鉄道トリビア

東京近郊関東の秘境駅!「海芝浦じゃない方」1日3本JR大川駅の旅

※「あ、バイトの時間だ!」
そんな勤勉な、工場などへの通勤客が利用する「首都圏の秘境駅」とは?

 

今回は、たまに話題になる?
鉄道の秘境駅にまつわるお話。

首都圏にもあるぞ!秘境駅

秘境駅の条件の1つは「鉄道でアクセスしにくい」

北海道の小幌駅をはじめとして、全国に点在する「秘境駅」。
おもに山奥など、人里離れた場所にある鉄道の駅を秘境駅の定義とするようです。

 

秘境駅としての定義の基準にはいくつかの項目がありますが、そのひとつに
鉄道を利用してのアクセスがきわめて難しいと言うものがあります。

 

「アクセスがきわめて難しい」

わかりやすい具体例としては
1日の列車の本数がきわめて少ないということが挙げられます。

 

その基準を見事に満たした「秘境駅」が、大都会東京からわずか半径30キロ圏内である、神奈川県川崎市にあります。

 

その名も
「大川駅」

 

鉄道に興味がない人であれば
川崎市民であっても、おそらく100人中2、3人しかピンと来ないのではないでしょうか。(もっと少ないかも・・・)

大川駅のプロフィール

大川駅は、JR鶴見線にある駅。

もしかしたら、鶴見線という路線自体を知らない川崎市民も多いかもしれません。

 

鶴見線とは
京浜東北線鶴見駅を起点として
海側の工業地帯を結ぶ、首都圏の中にある偉大なるローカル線?なのです。

 

 

 

このうち、海芝浦駅という
ホームのすぐ目の前が太平洋で
デートスポットとしてや、インスタ映えする駅として有名な場所があるんですけども、秘境駅と呼ぶわりにはあまりにもアクセスしやすい。
しかもデートスポットにもなっているなんて、なんと軟派なのだろうか。

 

そう、硬派な僕には
海芝浦は似合わない。

時刻表をみれば
海芝浦行きは土日でも1日に16本もあるではないか!!(2018年4月現在)

 

もう、こんな密度の濃い路線は
僕的にはJR中央線と同じです。
ということで

 

今回注目したのが
鶴見線の大川駅。

 

 

なんと、土日は
1日に3本しか電車がありません。

 

 

土日の鶴見駅発大川駅行き電車時刻表(2018年4月現在)

7時10分
7時55分
17時45分

おわり

 

 

基本的に大川駅は
駅周辺にある工場などに勤務する人の通勤の足として機能しています。

 

他には、見渡しても
住宅街など特に無し。

 

よって、必然的に土日は休みの会社が多いので、こんなに本数が少ないんですね。

 

もっとも海芝浦駅も工場の通勤客用の路線で、しかも
出口が東芝の工場の敷地内と直結していて、東芝の関係者しか出入りができないという縛りがあります。
(ホーム内にいて、海を見て佇むのはオーケー)

 

※鶴見駅にて、海芝浦駅についての案内。

 

なので、利用者は大川駅よりも少ないはず・・・と思われるのですが

さすが東芝ということなのか。
それとも、インスタ映えを求めて来る人が多いから本数を多くしているのか。

 

そんな海芝浦駅よりも
こんなに本数が少ないとは・・・。

 

 

ということで
「海芝浦よりも硬派な秘境駅」
大川に行ってみることにしました。

大川駅に行ってみた

夕暮れ時の最終電車

今回は、地元大阪を青春18きっぷで10時間かけて新宿に向かい
その後、キングオブ深夜バスと呼び名の高い
「はかた号」(新宿〜博多)に14時間かけて乗るという、クレイジーな企画の道すがらに寄ることにしました。

 

よって、大川駅行きに乗れるチャンスは
17時45分鶴見発の便1本のみ。

そして、これが本日(土曜日)の大川行きの最終電車。
これに乗って17時58分大川駅着。

 

そのまま、折り返し18時1分大川発鶴見行きの最終電車に乗り込みます。

 

・・・大川での滞在時間わずか3分。

 

ということで、乗ってきましたよ。

Always 大川駅の夕日

まずは、鶴見駅の鶴見線ホームへ向かいます。

京浜東北線に乗って鶴見駅に来た場合、鶴見線に乗り換えるためには乗り換え専用の改札をくぐる必要があります。

 

なぜ同じJR同士の乗り換えなのに改札を通らないといけないか?というと

 

鶴見線の駅は無人駅が多いため
ここで改札が無いとするとキセルし放題になってしまうのです。

 

例えば、大阪から130円のきっぷを買って、車掌さんにバレずに鶴見までたどり着き、そのまま無人駅の大川でしれっと降りてしまえばキセル成立。

これで立派な犯罪者。

 

そこで、この自動改札機できちんと鶴見線の駅まで有効なきっぷを持っているか確認するわけですね。

 

なお、青春18きっぷなど
自動改札機を通れないきっぷの場合は、脇にある鶴見線乗り換え用の有人改札を通ることになります。

 

※鶴見線ホームはなんだか昭和な雰囲気の作りのまま

 

今回は、同じく大阪から18きっぷで来た仲間とともに鶴見駅で電車を待っていたのですが、大阪からの疲労もあいまって、交わす言葉は

 

「インスタ映えもしなさそうだし・・・」

「俺たち、こんな電車乗って大川に行ってなんの意味があるんだろう・・・?」

「俺たち、わざわざ大阪から来て、
一体何してるんだろう・・・?」

 

 

人生には、無駄なことなんて一つもないんだよ!

なんて、よく言いますが

 

大川に行くことは
さすがにどうしようもないことなんじゃなかろうか・・・?

 

などと、弱音を吐いているところに
大川行き最終が鶴見駅ホームに到着。

 

※どこにでもありそうな電車だけど
「大川」の行き先表示はとても貴重なんだよ!

 

 

およそ13分。
首都圏の電車とは思えないのんびりとしたスピードで、大川駅を目指します。

 

大川駅到着。
これが川崎市内の駅なのか・・・。

 

 

これが大川駅周辺。
昭和への異世界転生でもしたのか・・・?

 

 

春の6時前。
ちょうど、いわゆる「マジックタイム」という、陽が沈む前のなんともいえず綺麗な空の時間に差し掛かりました。

おかげで、写真的には完全に
「オールウェイズ 3丁目の夕日」的な雰囲気を醸し出しています。

 

もしかしたら、海芝浦よりも
インスタ映えしてるんじゃないか??

 

 

わずか3分で鶴見行きの最終電車が出てしまうので、そそくさと電車に乗り込みます。

 

「もっとゆっくり回りを探索して見たい!」

そんな欲張りなあなたは!

となりの武蔵白石(むさししらいし)駅までは約1キロの距離なので、そこまで歩けばまだまだ電車はあるので、ゆっくり探索できますよ!

(じゃあ、武蔵白石駅からそれくらいの距離なんだったら、大川駅なんて・・・とか言わない)

 

そんなわけで
鶴見に戻ってきました。

 

廃止の噂も絶えない大川駅ですが、
普段は通勤客の足として活躍しているので、おそらくしばらくは大丈夫でしょう。

 

「海芝浦だけじゃ物足りない!」
そんなあなたは、是非一度足を運んで見てはいかがでしょうか?
秘境駅度は、海芝浦よりもかなりレベルが高いですよ!

 

 

デートスポットとしておすすめする自信はないけど・・・。

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