※いまや、デキるビジネスマンはあえて「ひかり」を選んでいる(かも)
こんにちは。
鉄道で日本を旅するのが大好き。
「てりん」と申します。
「ネット予約で「のぞみ」の指定席をとろうと思ったけど、どの列車もすでに真ん中の席しか空いてない・・・。」
「自由席に乗ろうと思うけど、「のぞみ」の自由席って座れるのかなぁ?すごく混雑してそう・・・。」
そんなとき、ふと頭をよぎるのは
「ひかり」という存在。
果たして、東京~大阪(あるいは東京~名古屋など)を移動する際に「ひかり」を使うって、アリなの?
というのが、今回のテーマです。
これを解明するためには、「のぞみ」「ひかり」の違いを理解する必要があります。
違いを踏まえたうえで、「ひかり」に乗るべきか検討してみましょう。
飲み会や雑談で使える?
「ひかり」にまつわる、知られざるトリビアもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
もくじ
ここが違うよ「ひかり」と「のぞみ」(時々「こだま」)
違いその1:所要時間
東京~新大阪間の新幹線の平均的な所要時間は以下のとおり
・「のぞみ」・・・約2時間半弱
・「ひかり」・・・約3時間
「のぞみ」と「ひかり」では、東京~新大阪間の所要時間には
約25~35分くらいの違いが出ます。
「思っていたより差がないね!」
と、感じる人もいるかもしれません。
仕事の準備を車内でするためや、少し仮眠などの休憩をとるために、あえてプラス30分の所要時間をとるのも一つの手かもしれません。(デキるビジネスマンっぽい?)
ちなみに「こだま」の場合は4時間くらいになります。
ちょっと時間がかかりすぎですね・・・。
違いその2:1時間あたりの本数
「のぞみ」は1時間あたり10本走る場合もあり、臨時列車も含めると非常にたくさんの本数があります。
いっぽうの「ひかり」は1時間あたり2本くらいです。
なので、「ひかり」に乗ろうと思ったときには、「すぐに来るだろう」と思わず、事前にしっかり時刻表を確認しましょう。
「こんなに本数に差があるんだから、「ひかり」のほうが混雑しているのでは?」と思ってしまいますが
それでも「のぞみ」の方が混雑していることが多いです。(個人が何度か乗った上での感想です)
「大都市間を最短の所要時間で結ぶ新幹線だから」ということと
「東京~名古屋、東京~大阪を移動するなら「のぞみ」に決まってるでしょ」とみんな思い込んでいるからだと思います(思い込んでいるといっても、別に間違っているわけではないですが)
そもそも「のぞみ」と「ひかり」では、混む区間のパターンが違います。
詳しくは後述。
違いその3:停車駅、およびそれにより混雑する区間
当然、速達タイプの「のぞみ」が一番停車駅が少なく、その次が「ひかり」です。
ちなみに「こだま」は各駅停車なのですべての駅に停まります。
そしてそれにより、各列車ごとに、混雑する区間が変わってくるのも特徴です。
主な停車駅を以下に記します。(東海道新幹線の区間のみ)
・「のぞみ」
東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪
・「ひかり」
主なものは
東京、品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、名古屋から終点(新大阪や岡山など)の各駅
このほか
「小田原~名古屋間ノンストップ」
「豊橋~新横浜間ノンストップ」
などなど、「ひかり」には列車ごとにいくつかのパターンがあります。
ただし、東京~新大阪間の所要時間には、「ひかり」ごとにはそれほど大きな違いは出ないようになっています。
「のぞみ」は、特に日本の主要な都市同士を直結して結ぶようになっています。
つまり、人の乗り降りが非常に多い駅同士を結んでいるため、常に全区間混雑しています。
そのため、自由席に乗る際には
新横浜から大阪方面の「のぞみ」に乗ったり、京都から東京方面の「のぞみ」に乗ると、すでに手前の大きな駅(東京や新大阪など)から乗ったお客さんで座席が満杯で、座れずに長時間ノンストップで立ったままになってしまう恐れがあるので要注意。
「ひかり」についてはいろいろな停車パターンがあるため、一概にこうだ!とは言えません。
その中でも、多くの「ひかり」に当てはまるパターンは
・東京から静岡・浜松の区間は混雑する(よって、東京から新大阪方面に「ひかり」に乗る場合、混雑することが考えられる)
・新大阪駅から東京方面行きの「ひかり」に乗る場合、名古屋までは空いていることが多い
(名古屋まで各駅停車の「ひかり」が多かったり、大阪から静岡方面へ行く場合、名古屋まで「のぞみ」で名古屋から「こだま」に乗り換える人も多いため)
東京〜静岡・浜松の間が混雑するのは言うまでもなく、「のぞみ」が静岡県を完全に・・・
おや、誰か来たようだ。
新大阪方面から「ひかり」に乗る場合は、少なくとも名古屋まではかなり空いています。
なぜなら、新大阪〜名古屋間は各駅停車の「ひかり」が多いため、この区間では「こだま」と所要時間がほとんど変わらないからです。
この区間をスピーディに進みたい人は「のぞみ」に乗るはずだし、ゆっくり行きたい人は自由席の数がとても多い「こだま」を選ぶことが多いと思われるため、「ひかり」は中途半端なのです。
ということで、大阪から東京方面に向かう場合には、新大阪や京都から「ひかり」に乗るのは結構空いていて良いかもしれません。
ただし、最近ではインバウンド(外国人旅行者)が増え、外国人向けのJRのフリーパス(ジャパンレールパス)が「のぞみ」に乗れないこともあり、「ひかり」にインバウンドが乗っていることが多いという傾向もあります。
ジャパンレールパスは指定席にも追加料金なしで乗れますが、事前の座席手配が面倒からなのか、自由席に乗る人も結構見かけます。
そのため、旧正月などインバウンドが多く来日するような期間では、「ひかり」自由席でも油断はできないので注意しましょう。
このように、「停車する駅が違う」ことにより混雑する区間が変わってくるということは、自由席を利用するときなどには頭に入れておくと良いと思います。
違いその4:きっぷ代
「のぞみ」「ひかり」ではきっぷ代にどんな差があるのでしょうか?
主に、以下のような傾向が見られます。
・エクスプレス予約など、ネット会員になって予約する場合は、自由席指定席問わず、「のぞみ」も「ひかり」もほぼ同じ値段
・自由席のきっぷを定価で(自販機や駅の窓口で)買う場合は、「のぞみ」も「ひかり」も「こだま」も全て同じ料金
・定価で指定席のきっぷを買う場合は、指定席料金520円(時期により200円前後する)を自由席の料金にプラスして支払う。
ただし、「のぞみ」の場合は指定席をとる区間の長さにより、さらに「のぞみ」独自の上乗せ料金がかかる。(東京~新大阪を利用する場合は310円加算)
・その他、金券ショップなどで買える回数券や、インターネットでのきっぷ購入などによりきっぷ代に差が出る場合あり
まとめると
「駅の窓口や自販機で指定席のきっぷを買う場合には、「のぞみ」と「ひかり」には価格差が発生するが、それ以外の場合にはほとんど差が出ないことが多い」
違いその5:自由席の車両数
●「のぞみ」は3両
●「ひかり」は5両
「ひかり」のほうが少し多いですね。
自由席に乗ろうと思っている場合は、こちらのほうが狙い目になります。
車両数が少なく、かつ利用者が多いため「のぞみ」の自由席はいつでもどこでも非常に混雑します。
「のぞみ」の自由席に乗ろうとする場合には、東京や新大阪・博多といった始発駅や、名古屋などの人の乗り降りがとても多い駅から乗ることをお勧めします。
まとめ
所要時間には劇的に大きな差はない。
むしろ、「ひかり」の多少所要時間の長さを仕事の準備や休憩・仮眠に使うなどプラスに使える可能性もある。
料金も、駅の窓口や自販機で指定席のきっぷを買う場合を除いては、差が出ることは少ない。
以上を踏まえると、「ひかり」に乗ることは、アリ!
ただし自由席に乗る場合は、混雑すると予想される区間に注意。東京~静岡間が混むことが多いと予想されるため、東京から大阪方面に向かう「ひかり」に乗る場合は注意が必要。
いっぽう、新大阪から東京方面に向かい際には、空いていて余裕で座れる確率が高い。
ということで、ビジネスにプライベートに
あなたもステキな「ひかり」ライフを満喫しましょう!!
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「ひかり」にまつわるおまけの話
その1:「ひかり」はビジネスマンに縁起の良い乗り物?!
JRの列車の種別には階級のようなものがあり
「普通(各駅停車・快速)」
「急行」
「特急(在来線特急・新幹線ともに同じ)」
の3つに分かれています。
特急が一番格上だといえるでしょう。
(大昔は「準急」もありました)
かつては、快速列車だったものが急行や特急に格上げされる、いわば「出世列車」のようなものも多く存在しました。
そんな中、「ひかり」はおそらく国鉄・JRの歴史上唯一
「3階級特進」の大出世を果たした列車なのです!
もっとも速い新幹線に、特急のさらに上の「超特急」という特別な種別が与えられていた時代の話で、現在では制度上3階級特進という大出世は不可能な状態になっています!
大出世・・・
なんとも縁起の良い話じゃありませんか!!
関連記事:下剋上・三階級特進・・・「みずほ」「ひかり」栄光のJR列車愛称名称物語
その2:「自由席には乗らないよ」そんなあなたへ(主に乳幼児のいるファミリー向け)
「のぞみ」に比べて「ひかり」が優位な点は、「自由席に座りやすい」ということです。
しかし、最近はネット予約などで指定席も自由席並みの料金で(区間によってはそれより安く)利用できるなど、指定席に対するハードルは徐々に低くなっています。
なので、安さ重視で自由席を選ぶよりも、ネット予約などで指定席を選ぶほうが実は安くて便利だった・・・ということが近年は増えているわけです。
しかし、自由席を選ぶことが圧倒的に有利な場合があります。それは
「家族連れで、小学校入学前の乳幼児を連れて新幹線に乗る場合」です。
「乳児(1歳未満)」や「幼児(1歳以上小学校入学前)」の新幹線のきっぷ代は、原則として無料です。
ただし「乳幼児1人のために、指定席を1つ予約する(つまり乳幼児が1人で席に座る)場合には、子供料金(大人の定価の半額)が必要」という規定があります。
「のぞみ」の指定席の場合、定価は14450円(通常期)なので、子供料金は半額の7220円(1円単位の端数切捨て)になります。
言い換えれば「親の席に、乳幼児を抱きかかえたりひざの上に乗せていれば、7220円の子供料金はかからない」ということになります。
しかし、赤ちゃんの頃ならまだしも、3歳やそれ以上になってくると、かなり肉体的に負担が大きいですよね?
以上の規定は指定席や新幹線のグリーン車に乗る場合に適用されるものです。
よって、自由席においては乳幼児1人が1つの席に座っても、子供料金はかからず、タダで座れることになるのです!
なので、家族連れの場合には、自由席に座れる確率が高くなる「ひかり」を選ぶというのも、ひとつの賢い方法です。
関連記事:何歳から有料?JR電車新幹線特急の子供料金の仕組みと注意点
小学生は自由席指定席に関係なく子供料金が、中学生以上は大人料金(学生は学割あり)が必要なので注意。
このように、自由席にもいいところがいろいろあるのです。
愛してあげてね。
関連記事
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新幹線・JR特急 自由席VS指定席 どっちが良い?メリット比較
ちなみに、東京~大阪を青春18きっぷなどで鈍行を利用して行くと片道9時間半くらいかかります。
「そんなの乗ってられるか!」じゃあ、バーチャル旅行体験してみませんか?
ブログdeゲームブック 電車で東京から大阪を目指せ!東海道線五十三次