※たくさんの枚数のきっぷになる、乗車券分割。自動改札機も通れるの?
こんにちは。
鉄道で日本を旅するのが大好き
「てりん」と申します。
さて、上の写真は
大阪から名古屋へ、新幹線「ひかり号」で向かう車内にて撮影したもの。
新幹線の座席に置かれた4枚のきっぷ。
左下には、新大阪から名古屋までの自由席の特急券。
そして、残りの3つは
・大阪から京都
・京都から岐阜
・岐阜から名古屋
までの、 在来線の回数券。
(注:2022年現在、この区間の回数券の発売は終了していますので、普通乗車券で代用するしかありません)
なぜこのような4枚のきっぷを持って
新幹線で名古屋に向かったのか?
理由は
こうすると、1枚の通しのきっぷを買うよりも、安く乗車できるから。
いわゆる
「乗車券の分割」というテクニックですね。
「ところで、在来線のきっぷを持って、新幹線の改札を通れるの?」
「そもそも、こんなにいっぱいきっぷを持ってて、スムーズに改札を通れるものなの?」
今回は、そのへんについて書いていきたいと思います。
もくじ
複数の分割乗車券+特急券は自動改札機を通れるか?
何枚まで通せるのか?
「在来線のきっぷか新幹線のきっぷかは関係なく、有効な乗車券であれば、乗車券2枚以内なら自動改札を通れる。
また、特急券は2枚まで入れられるので、最大で合計4枚まで入れることができる。」
と、なります。
新幹線の自動改札はきっぷ4枚まで同時に入れられる設計になっていますが
これは
「乗車券2枚まで+特急券2枚まで(例えば1度の片道の旅行で途中でのぞみからこだまに乗り換える場合、それぞれの列車で指定席をとると特急券は2枚になるので、それを想定していると思われる)」
入れられる設計になっているからのようです。
そのためか、以前
分割乗車券3枚+特急券1枚という組み合わせで入れたらエラーが出ました。
(通れる改札機もあるという話を聞きましたが、現在未確認)
なので、特急券が2枚に分かれている場合は4枚でも通れるということになります。
もっとも
4枚ともなるときっぷが分厚くなるので物理的に通さないというケースもよくあるそうで、あまりオススメできないなんて話も聞きますが・・・。
なので、特急券が1枚だけの場合は
乗車券2枚+特急券1枚の3枚までが限界、ということになります。
分割乗車券が4枚以上の場合は無条件で有人改札を通ることになります。
在来線のきっぷでも大丈夫!
「在来線か新幹線のきっぷかは関係なく〜」と書きましたが
基本的に、在来線と新幹線は同じ区間なら、全く同じ路線として扱います(一部区間除く)。
また、名古屋~岐阜羽島~米原間や、新大阪〜新神戸〜西明石間のように、在来線と新幹線で途中のルートが異なる(間に在来線にはない駅がある)ような区間は「選択乗車」と呼ばれるルールが適用され、これらの区間においては在来線と新幹線どちらを選んで乗ってもOKとなるので、結果どちらの乗車券で乗ってもOKとなります。
関連記事
>>>ねぇ、どっちを選ぶ?JR選択乗車とはどういう意味なのか?
乗車券の分割テクニックを使って新幹線に乗る場合、乗車券は基本的に在来線経由の
ものになる可能性がかなり高いため、自動改札をすんなり通過できるのか?が、ひとつの懸念として出てきます。
今回の大阪から名古屋の旅では、合計のきっぷの枚数は4枚ですが、分割乗車券が3枚あるため新大阪駅では自動改札は通れず駅員さんのいる有人改札を通りました。
その証拠に、自動改札に入れたきっぷならあるはずの、小さな穴がないでしょう?
(大阪~京都の回数券に穴があいているのは、いったん大阪駅でこのきっぷで自動改札を通り新大阪駅までJRで向かったからです)
自動改札を通れた具体例
いっぽう、スムーズに改札を通れた例はこちら。
先日、岡山から新幹線で大阪に帰る際
●岡山から万富の乗車券
●万富から新大阪の乗車券
●岡山から新大阪の自由席特急券
注:万富は在来線の駅なので、2枚の乗車券は完全に在来線経由のもの
の3枚のきっぷを同時に自動改札に入れましたが
問題なく新幹線の自動改札を通ることができました。
(この場合、わざわざ西明石から新大阪を新幹線経由と指定しなくても構いません)
ちなみにこのときはこの乗車券の分割で
岡山~大阪間を、のぞみ号自由席で5390円で移動できました。
定価は5500円なのでわずか110円のお得値ですが、回数券などが使用できないGWやお盆、年末年始はちょっとだけ嬉しい。
なお、鉄ちゃんでない一般の人を連れて旅行する場合は
乗車券の分割も、できれば2枚までにして自動改札を通れる状態にしておくのがスマートかと思われます。(特急券を足して計3枚という状態)
意外と、2枚の分割でもそれ以上に分割しても20円とか30円くらいしか差が出ないことも多いんですよね。
計4枚のきっぷで自動改札にチャレンジしてみた
追記:2017年11月に、岡山から大阪まで移動しました。
この時3枚の乗車券&1枚の特急券を持って自動改札通過にチャレンジしました。
手持ちの乗車券は
・岡山→熊山
・熊山→神戸
・神戸→大阪
(すべて在来線経由。なお、熊山は在来線の岡山と相生の間にある駅です)
これに加えて、特急券は
・岡山→相生(自由席)
となります。
乗車券は大阪市の金券ショップで2570円でゲットしました。
(注:2022年現在、この区間の回数券の発売は終了しています。普通乗車券などで代用してください)
岡山→相生の特急券が980円なので、合計で片道3550円。
在来線ではしんどい区間だけ新幹線を使う、18きっぷではおなじみの、いわゆる「ワープ航法」ですね。
所要時間は2時間ジャストくらいだったので、岡山→新大阪まで新幹線を使うよりも1時間ほど余分に時間はかかりますが、その定価5500円にくらべて2000円近く安く済みました。
この、自動改札を通ることができない数である
乗車券3枚+特急券1枚のきっぷで、スムーズに自動改札を通ることはできるのでしょうか?
まず、岡山駅の新幹線改札をくぐります。
ここでは、どのきっぷを改札に通せば良いのでしょうか?
ここでのポイントは、その人が最終的にどこに行くのか?をチェックされるわけではない、ということです。
この岡山駅の新幹線改札を通る資格があるかどうかだけをチェックされるわけです。
だとすれば、必要なのは
・岡山発の新幹線特急券
・その特急券に対して有効な区間分だけの乗車券
となります。ですので、ここで入れるきっぷは
・岡山→相生 特急券
・岡山→熊山 乗車券
・熊山→神戸 乗車券
この3枚だけで済むので、スムーズに自動改札を通れることになります。
特急券がメインで、かつそれに対して有効な乗車券を持っているよ、ということを示しているのでこれでオーケーです。
神戸→大阪間は、ルート的には岡山→相生と全然関係ないので入れる必要がありません。
相生駅で新快速に乗り換えるので、新幹線⇄在来線乗り換え改札を通ります。
ここでは、相生駅から先の駅に向かう資格があるか?が問われるため、相生から一駅でも先の乗車券が入っていればオーケーです。
つまり、ここでは神戸→大阪の乗車券はまだ出番とはなりません。
岡山駅で通した3つのきっぷの組み合わせをそのまま自動改札に入れます。
※相生駅の在来線乗り換え改札をくぐった直後に残ったきっぷ。岡山駅の改札では何も記載されていなかった「熊山→神戸」の乗車券に、赤文字で相生駅の乗り換え改札を通った印字がなされた
ここでは、すでに使用した(通り過ぎたか)区間である
・岡山→相生 特急券
・相生→熊山 乗車券
の2枚のきっぷは自動改札で回収され、まだ使用区間が残っている「熊山→神戸」の乗車券だけが出てきます。
この時点で残ったのは
・「熊山→神戸」乗車券
・「神戸→大阪」乗車券
の2枚のみ。
あとは、この2枚を大阪駅の改札に通せばおしまい、ということですね。
大阪駅到着。
さて、スムーズに改札を通りましょ・・・
ピーピーピー
・・・あれっ?
最後の最後で
引っかかってしまいました。
なんでだろうー
なんでだろうー
なんでだなん(ry
とりあえず無事に有人改札を通って出ましたが、もしかすると
「熊山→神戸」のきっぷが、データ的に駅の出入り口の改札ではなく、乗り換え改札のみを通ったことになっているからエラーが出たのでしょうか。
(岡山の改札を通った時には、熊山→神戸の乗車券には何の穴も印字もされていなかった)
ということで
「スムーズに改札を通れる!」と目論んだのに、最後の最後で詰まってしまった、悲しい物語なのでした。
しょぼん。終わり。
関連記事
分割乗車券の基本と理屈を解説。
>>>JR分割乗車券とは?なぜ安くなる?買い方や使い方
在来線メインの分割きっぷの自動改札の通り方に関する記事
>>>金券ショップの複数枚(2枚以上)のJRきっぷで自動改札を通る方法
興味深く読ませていただいました。西日本同士の並行在来線の駅で分割の事例でしたが、新大阪-米原間、熱海-東京間の分割した乗車券で、新幹線に乗るのもOKでしょうか?
自動改札を通れなくても良いですが、駅員や検札で止められたりしないでしょうか。せっかく分割で安く買っても「このきっぷは使えないので買いなおしてください」というのを恐れています。
すみません、2017/03/15の記事に答えがありました。大阪→名古屋の事例で京都で分割していましたね。
コメントありがとうございます!
たまに有人改札通る時
有効な分割きっぷを持ってても、勘違いで止められるんじゃないかとヒヤヒヤしますが
1回もそういうことは無いですね。
ろくにきっぷを見ないで通してくれる駅員さんもたまーにいますが・・・