きっぷのルール

金券ショップの複数枚(2枚以上)のJRきっぷで自動改札を通る方法

こんにちは。
1円でも安く鉄道旅行をするのが大好き。
もちろん金券ショップも常連の「てりん」と申します。

 

「一枚のきっぷから」
なんて言葉がかつて流行ったように

鉄道の旅に出る時には
1人1枚のきっぷを握りしめるのが、絵になるしシンプルでわかりやすいものですよね。

 

ところが
不幸にも(?)1人につき複数(2枚以上)のきっぷを持って鉄道の旅に出るパターンも結構あるのです。

 

別に荷物としてかさばる訳ではないからいいとしても、困るのは

「自動改札機にどれとどれを入れたらいいの?!」ということ。

 

1枚のきっぷなら、それを自動改札に入れて、ハイおしまい!なのですが

2枚以上のきっぷだと

入れ方の組み合わせなどを間違えると、たちまちエラー音が鳴り響き恥ずかしい気持ちになったり

後ろの人には「何モタモタしてんだよ」みたいな顔で見られたり(特に被害妄想が強い人にはたまらないですね)。

 

そこでこの記事では

JRで、1人につき複数(2枚以上)のきっぷを持って旅をしなくてはならなくなったあなたのために

「自動改札にどのきっぷを通せばスムーズに通れるのか?」

を解説してみたいと思います。

 

具体的な通し方の前に

「そもそも、なぜ複数枚のきっぷを渡されたのか?」

を簡単に解説します。

 

理由が分かっているほうが、仕組みが理解しやすいし

精神衛生上も良い(?)ですからね・・・。

きっぷが1人2枚以上になるケースとは?

金券ショップ御用達「乗車券分割テクニック」

1人が2枚以上のきっぷを持ってJRに乗ることって、どんなときに多いのでしょうか?

 

その代表例が、この記事のタイトルの通り

「金券ショップでJRの格安きっぷを買ったとき」です。

 

これは
本来通しのきっぷ1枚を買うところを

区間をいくつかに区切ってきっぷを購入することによってトータルの電車賃を安くする

「乗車券の分割テクニック」という、鉄ちゃん御用達の技を

金券ショップでも応用して販売しているからなのです。

 

なぜ安くなるのか?

くわしい原理はこちらの記事で書いていますので
気になる人は、参照してもらうとして・・・

>>>割り切れない人生を今宵は忘れて・・・「乗車券の分割」でお得にJR旅行!

まずは、具体例を見てみましょう。

 

複数のきっぷで安くなる?具体例

たとえば、JRで大阪から名古屋に、通しのきっぷ1枚で行く場合。

きっぷ代(乗車券の値段)は、3410円です。

 

これを
以下の3つの区間のきっぷ3枚で移動します。

・大阪→京都 570円
・京都→岐阜 1980円
・岐阜→名古屋 470円

合計 3枚で3020円

以上の3つの区間のきっぷに分けて買うと3020円

いっぽう
大阪から名古屋までの通しのきっぷを1枚で買うと3350円。

 

なんと!

3枚のきっぷのほうが330円も安くなってしまうのです!摩訶不思議!
(この場合、京都や岐阜でいちいち降りる必要はありません)

 

このテクニックを
金券ショップも応用して、JRきっぷを格安で販売しています。

だから、金券ショップで渡される「JRの格安きっぷ」は、2枚以上の複数になっているわけですね。

 

※この写真は、実際に大阪の金券ショップで購入した、大阪~名古屋間の乗車券(回数券)。
さらに、新大阪~名古屋間の特急券を上乗せで購入すれば、新幹線にも乗れちゃいます。(この写真は「ひかり」号車内で撮影)

 

具体的な改札機の通し方

このように
「分割テクニック」戦法で、お客様に格安でJRきっぷを提供する金券ショップ。

 

でも、普段電車にあまり乗らない人にとっては

複数の区間のきっぷを渡されて「これで電車乗ってくださいね~」と言われるのは

ちょっとした恐怖に近いものがあるんじゃないでしょうか。

 

そこで今回は、上記の

・大阪~京都
・京都~岐阜
・岐阜~名古屋

この3枚の回数券を持ってJRで移動する場合を例にして、自動改札の通り方を解説します。

 

話を簡単にするため、新幹線は利用せず

快速や各駅停車など

普段のお出かけに使う電車だけに乗る場合で説明します。

まず問われるのは「改札を通る資格があるのかどうか」

旅のスタート地点はJR大阪駅。

3枚のきっぷを持ってこの大阪駅に入るときには、改札にはどのきっぷを入れればいいのでしょうか?

 

答えは
「大阪~京都の回数券」1枚を入れるだけです。

 

なぜなら
最初に改札に入るときには、最終的にあなたがどこに行くかは関係ない(問われない)からです(この場合は名古屋)。

あくまでも、その駅の改札を通る資格があるかを確認するだけです。

 

つまり
JR大阪駅の改札に入るときには

「大阪」と書かれたきっぷ1枚入れれば、改札を通る資格があるという確認をとれるわけです。

 

「大阪~京都」の回数券を入れるので、自動改札機としては「この人は京都に行くのかな?」と思うのでしょうが

最終的には目的地の名古屋駅でつじつまを合わせればいいので

ここでは、スタート地点である大阪駅が含まれる区間のきっぷを1枚入れるだけで大丈夫なのです。

 

一番のポイントは
「スタート地点の駅が含まれる区間のきっぷを入れること」。

たとえば大阪駅の隣の駅である新大阪駅から旅行を始めるときでも

「大阪~京都」のきっぷを改札に入れて出発すれば大丈夫です。

なぜなら、新大阪駅は大阪駅と京都駅の間にある駅なので、このきっぷの区間内の駅だからです。

 

※回数券は、区間内にある駅から出発しても良いし、区間内にある駅で下りても良い。

だから、大阪~京都の区間内にある新大阪駅からでも、大阪~京都の回数券を使うことができるのだ。
(ほとんどの普通の乗車券も同じルール)

 

降りるときには「キセル疑惑」に要注意?

肝心なのは
目的地の駅に降りて、改札を出るとき。

 

このときは

・持っているすべてのきっぷを重ねて自動改札に入れる

または

・駅員さんにすべてのきっぷを見せて通る

のどちらかで出ます。

 

乗るときと同じようにして
「岐阜~名古屋間」のきっぷだけを通したり、見せるのは厳禁です。

なぜなら、それだと「キセルをしている」と疑われてしまうからです。

 

キセルの意味を簡単にいうと
「途中の区間のきっぷ代を払わないで(空白の区間を作って)旅行する」という意味です。

 

今回の例で言えば

・「大阪~京都」きっぷ570円
・「岐阜~名古屋」きっぷ470円

の、合計1040円の2枚のきっぷだけを持って旅行するようなものです。
(「京都~岐阜」1980円の部分が空白になってしまい、不正にきっぷ代を浮かすことになる)

 

※名古屋駅の改札を出るときに「岐阜~名古屋」のきっぷだけを入れればオーケーだとすると

京都~岐阜のきっぷを持っていなくても、バレずに出口を通れることになってしまう。
キセル乗車となり立派な犯罪だ

 

「キセル」の正しい意味の詳細は以下の記事を参照。トリビアだと思って読んでみてね!
>>>9割の人が勘違い?電車のキセル乗車とは何?仕組みや語源は?

 

 

途中の区間のきっぷを、もういらないと思い込んで

移動中に捨ててしまうなどということは絶対にやめましょう!!



キセルと疑われても、弁解の余地がなくなってしまいますよ。

 

複数枚のきっぷは一度に自動改札機に入るの?

「同時に複数枚のきっぷを自動改札機に入れられるのか?」という点ですが

最近は、3枚までなら同時に入れられる改札機が増えてきました。

なので、今回の例なら自動改札に重ねて通れるということですね。

 

現状では、4枚以上に分割されたきっぷは無条件で駅員さんのいる改札を通る、ということになるでしょう。

 

帰りはまったく逆の作業をすることになるので
名古屋駅では「名古屋~岐阜」のきっぷ1枚だけを改札に入れる。
そして、大阪駅では全てのきっぷを重ねて改札に通す(または、駅員さんに見せる)。

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まとめ

ということで
まとめると案外シンプル。

 

1.出発する駅の改札で入れるきっぷは、その駅が区間に含まれているきっぷ1枚だけ入れる

2.目的地の駅で改札を出るときに改札機に入れるのは、持っている全てのきっぷ
(機械的に無理な場合は駅員さんに全てのきっぷを見せて出ましょう)

 

「はじめ1枚、あと全部」と覚えましょうね。

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