一筆書ききっぷの旅

乗車券分割プログラムを10倍スムーズに使いこなす方法!

北海道新幹線 はやぶさ

単に分割乗車券を検索できるだけではなく

長距離の片道乗車券、いわゆる「一筆書ききっぷ」の運賃まで計算できる
とんでもなく便利なサイト。

それが、みなさんご存知
「乗車券分割プログラム」様です!!
(リンクは貼ってませんのであしからず。以下「分割プログラム」と表記)

 

が、しかし。
なかなか使いこなすのが大変だったりしませんか?

いえ、サイトの利便性自体はいいと思うんです。
操作もデザインも分かりやすくできてますからね。

 

じゃあ、なんで使いにくいと感じるのか?
それは

 

「どこの駅から路線が分岐するのかわからない!」
(例:静岡から常磐線を経由して水戸まで行きたいけど、どこの駅で常磐線が分岐しているのかが分からない!)

 

これが分からないと、とんでもない時間がかかってしまいます。

時刻表の地図をじっくり見れば分かりますが(それでも分かりにくい場合も多い)
それも手間で大変な作業でしょう。

 

ということで、この記事では
「初心者が迷いやすい、JR路線同士が分岐する駅」
を路線図つきで解説していきます!

これを頭の中でイメージできれば
分割プログラムの処理スピードは10倍、いやそれ以上に速くなることでしょう!!

おまけとして
「検索の仕方次第で、割高な分割結果が出てしまうパターンとその解消法」
も解説しています。

 

特に使う機会が多いであろう路線のみ抜粋しています。
図はあくまでも手作りの概略図なので、細かいところはツッコミなしよ!!

 

地域別「迷いやすい路線の分岐駅」はこれだ!

北海道エリア

 

・千歳線⇔函館本線

 

分岐駅:白石駅

新千歳空港⇔札幌・小樽・旭川間などを旅行する際は注意。

余談ですが「しいし」ではなく「しいし」。

 

・室蘭本線⇔千歳線

 

分岐駅:沼ノ端駅(ぬまのはた)

 

函館・長万部方面から札幌へ向かう途中、特急「北斗」などで通るルート。

ずーっと室蘭本線をたどっていくと、岩見沢へ出てしまう。

札幌へ行きたい場合は、沼ノ端で千歳線へ移動しましょう。

 

東北・上越エリア

 

・信越本線⇔上越線

 

分岐駅:宮内駅

信越本線の直江津方面と上越新幹線を、長岡駅で乗り換えて進むルートでも、宮内駅を分岐駅とします。

これにより
宮内~長岡駅間の往復の距離は計算に含まずに済みます。

ただし、長岡駅での途中下車は不可で、途中下車する場合は乗り越し精算が必要です。

 

・東北本線と常磐線

 

分岐駅:岩沼駅

 

常磐線は2020年、大震災以来久々に全線開通。
この分岐を使う機会が多くなりますね( ≧∀≦)ノ

 

東京近郊

 

・東京山手線内付近

 

以下の図を参照のこと!!

以下、ポイント。

・池袋~板橋~赤羽間の正式名称は赤羽線。
今の埼京線の一部。

・東京~上野~田端~赤羽間は、盛岡まで続く東北本線の一部。

・東京~品川間は、神戸まで続く東海道本線の一部。

・山手線は、正式には品川~新宿~田端間のみ。

・代々木~新宿間は、「鉄道要覧」などでは山手線とされ、分割プログラム上も山手線という扱いになる。
なので、東京~塩尻の中央本線は、ここでいったんブチッと切られることになる。

 

・上野東京ラインや京浜東北線・山手線と常磐線

 

分岐駅:日暮里駅

 

上野駅で分岐ではないので注意!
東京~上野~日暮里間の正式名称は東北本線です。

大宮方面からの新幹線で上野駅または東京駅で下り、そこから常磐線に乗り換えるルートの場合でも

運賃計算で使う距離は、日暮里で乗り換えた場合と同じ距離で計算します。

 

・湘南新宿ライン

 

分岐駅:品川駅

運賃計算上
湘南新宿ラインの大崎~西大井間は存在しないことになっています。

 

※実際に湘南新宿ラインの列車が進むルート(あくまで概略図)

 

※運賃計算上の湘南新宿ラインのルート。(横須賀線と同じ品川経由。遠回りになる)
大崎~西大井間のショートカット路線は存在しない扱い。
分割プログラムではこのルートを選択する

 

新宿から西大井までの分割を検索したい場合

新宿→「山手線」→品川→「東海道本線(品川-鶴見)」→西大井

となります。

湘南新宿ラインや横須賀線で西大井や武蔵小杉などを通るルートは
正式には東海道本線の支線です。

関連記事>>>あなたは誰?東京~武蔵小杉~横浜を結ぶJR路線名の謎

 

名古屋エリア

 

・東海道本線と中央西線

 

分岐駅:金山駅

 

東海道新幹線で東京(豊橋)方面からやってきて名古屋駅で下り、そこから折り返すかたちで中央西線へ向かう場合も、運賃は金山で分岐した場合の距離で計算します。

東京~八王子~甲府~塩尻~中津川~名古屋間は「中央本線」という1本の路線ですが

運賃計算上では
塩尻駅を境に東京側が「中央東線」名古屋側が「中央西線」と区別されています。

また、厳密には中央西線は金山~名古屋間も含まれますが、分割プログラムではこの区間は東海道本線として扱います。

 

中国・四国エリア

 

・山陰本線と伯備線

 

分岐駅:伯耆大山駅(ほうきだいせん)

 

米子で分岐だと勘違いしていると、いつまでたっても倉敷方面へ行けません・・・( ;∀;)

 

・予讃線⇔本四備讃線(瀬戸大橋線)

 

分岐駅:宇多津駅

 

マリンライナーは
「児島⇔坂出⇔高松」
と停まるので、ついつい坂出が分岐駅だと勘違いしそうですが
運賃計算上の分岐駅は宇多津です。

マリンライナー、サンライズ等
岡山と高松を結ぶ列車が走る路線(宇多津駅の短絡線という扱い)は運賃計算では使用しません。

せっかくのショートカット路線なのに・・・( ;∀;)

九州エリア

 

・鹿児島本線⇔日豊本線

 

分岐駅:西小倉駅

 

博多方面から鹿児島本線(在来線)で来た場合
快速や特急でいったん小倉駅まで行っても、西小倉から日豊本線に入るルートの距離で運賃計算可能(西小倉~小倉間の往復の距離は計算に入れない)

博多から新幹線で小倉駅を経由してから日豊本線に入る場合は、小倉駅経由の距離で運賃計算する(博多~小倉間は、山陽新幹線と鹿児島本線は別線扱いのため)

 

知らずに損してる?!分割の正しい検索方法

同じ駅間でも
検索のルート(経由路線)を変えるだけで、分割結果が変わることがあります。

 

もしかすると、その検索方法
損しているかも・・・しれませんよ?

 

ひとつの例として
浦和から三鷹まで(普通運賃640円)の分割乗車券を検索した場合で比較します
(以下の運賃は消費税8%時代のものです)

 

浦和から田端へ向かい
田端から山手線に乗って三鷹へ向かう経路を検索した場合
分割結果は610円になります。

 

※浦和から田端まで向かい、山手線経由で三鷹へ向かうルート。
分割運賃は610円になる(40.9キロ。浦和~大久保、大久保~三鷹の分割)

 

これを、赤羽~池袋間を「赤羽線」経由で検索すると
3区間に分割で600円という結果が返ってきます。

 

※赤羽線経由(赤い路線。埼京線の一部)が最短ルート。
3つの区間に分割して、検索結果の運賃は600円
(35.1キロ。浦和~板橋、板橋~荻窪、荻窪~三鷹の分割)

 

田端(山手線)経由にすると、遠回りになり分割結果が不利になってしまいます。

わざわざ田端経由にするメリットはないので、赤羽線経由にするクセをつけましょう。(どちら経由の乗車券でもどちらのルートの電車に乗れるし、途中下車できる範囲が変わるわけでもない)

 

さきほども書いたように
赤羽線経由の乗車券でも、田端を経由して移動することができます(その逆も可)

これは、東京や大阪などに設定されている「大都市近郊区間」のルールによるものです。
(いわゆる「大回り乗車」ができる区間)

 

大都市近郊区間内相互発着の普通乗車券及び普通回数乗車券(併用となるものを含む。)を所持する旅客は、その区間内においては、その乗車券の券面に表示された経路にかかわらず、同区間内の他の経路を選択して乗車することができる。

旅客営業規則第157条2項より

 

浦和~三鷹間は、大都市近郊区間内(東京近郊区間内)です。

「併用」とは「2枚以上のきっぷを同時に使う場合」と解釈できるので、分割乗車券でもこのルールが適用されます。

 

以上のことから
赤羽線経由の乗車券でも、田端経由で乗車できる(その逆も可)となり

「だったら、運賃が安くなるほうのルートで分割すればいいじゃん!」
となるわけです。

 

逆に言えば
「大都市近郊区間以外では、実際に乗る列車のルート通りに分割乗車券を買わないといけない」
ことになるので、要注意!

 

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