きっぷ代を安くするシリーズ

北陸新幹線延伸で不便になるJR関西〜北陸移動とその対策

2023年2月28日

JR西日本は
敦賀〜金沢間の在来線の廃止届を国土交通省に提出しました。

つまり

『北陸新幹線が敦賀まで開業したら、敦賀〜金沢間の在来線はJRではなくなる(3セクになる)ので、新幹線使ってね』

ということ。

 

きっぷ代が高くなる上に

サンダーバードやしらさぎが敦賀止まりになり、福井・金沢へ行くにも直通特急が無くなり、敦賀での乗り換えが増えるなど

関西〜北陸間の移動は
むしろ以前より不便になってしまいます。

 

そこで
せめてきっぷ代だけでも、多少は安くなるような方法を覚えておいて

この不便な時代に備えておこう!
というのが、今回のテーマです。

 

一部
『敦賀で乗り換え必須』というデメリットを、あえて逆手に取った方法もあります。

新幹線が大阪まで繋がる、その日まで
(だいぶ先になりそうだけど)

知恵を絞って
不便さを楽しみましょう!

※大きくルールが変わり、使えない可能性もあります

関西1デイパスとの組み合わせ

※基本的に日帰り旅でのみ有効な手段です

きっぷ代が上がるという点だけでも、なんとか対策してみましょう。

関西1デイパス
春・夏・冬に発売されるフリーパスで

北は敦賀まで
関西エリアが1日乗り放題のきっぷです。

 

※1デイパスのフリーパスエリア

 

大人3600円(2023年現在)で敦賀まで行けるので
敦賀から先の新幹線代を追加すれば、往復の交通費をまかなうことができます。

 

具体例の方が分かりやすいので
神戸の三ノ宮駅〜福井駅を往復する場合で考えます。

 

定価で乗車券を買うと
そのお値段は往復8140円
(特急券の料金は含まない)

 

関西1デイパスで北陸方面に向かう場合、敦賀まではパスを利用することができます。

よって、足りないのは敦賀~福井の乗車券なので、この値段分を乗り越し精算する必要があります。

あらかじめ敦賀~福井の乗車券を旅行会社などで手に入れておくとスムーズ。

あらかじめ乗車券を手配できていないまま福井駅から帰るときには、駅で敦賀までの乗車券を自販機で買えばオーケーです。

 

敦賀〜福井間のきっぷ代は
片道990円。

 

つまり

1デイパス3600円+敦賀〜福井の往復乗車券1980円=5580円

を払えば、三ノ宮〜福井を往復できるわけですね。
定価8140円に比べて、2560円も安くなっちゃいました。

 

サンダーバードや新幹線に乗る場合は

上記の乗車券代に
サンダーバード・新幹線を利用する区間の分の特急料金を支払います。

 

このきっぷのネックは
『エリア内の駅でしかきっぷを買えない』
こと

つまり、北陸から関西へ旅行する人は
いちいちエリア内である敦賀駅で下車して1デイパスを買わないといけません。

ところが
新幹線が開通すれば、嫌でも敦賀駅で列車を降りることになるので
これが、あまりネックとはなりません。

『乗り換えのデメリットをメリットと捉える』

これも大切な発想ではないでしょうか。

もっとも
新幹線開通までに1デイパスが無くなったりエリア変更されたりしたら
全て水の泡ですが・・・。

 

詳しいパスの使い方は
こちらの記事を参照ください!
>>>JR線乗り放題の関西1デイパスのおすすめ使い方 エリア外へも!

 

開き直ってレンタカーの旅も?

在来線が敦賀で止まってしまうのなら

敦賀〜金沢間は新幹線を使わず
駅レンタカーのレールアンドレンタカープランを利用するという選択肢もあります。

 

レールアンドレンタカーとは?

駅レンタカーのレンタカー予約と、車を借りる駅までのきっぷを一緒に申し込むことにより、JRのきっぷ代が割引になるプラン
(乗車券が2割引、特急券1割引)

 

電車の乗車区間が短くなれば
特急や新幹線を使わなくてもそれほど辛くない(と思う)ので

特急料金が無くなる分
きっぷ代がかなり安くなります。

 

レンタカー代やガソリン代などは
人数で割れば、案外少なく済むはず。

 

たとえば
大阪〜敦賀間を、普通列車(新快速など)で往復する場合

レールアンドレンタカー割引を使えば
一人あたり乗車券の往復の値段は
3680円
(所要時間は片道約2時間)

これと、レンタカー代7540円
(24時間、コンパクトカーなどのAプランの場合)
を人数分で割れば、一人あたりの交通費がでます

(2人旅なら3680円+3770円=7450円、ガソリン代・高速代別途必要)

 

敦賀から車を出すので
北陸へはかなり楽にアクセスできます。

 

※関西から出発すると、高速道路は米原を通るためJR(サンダーバード・湖西線経由)と比較して遠回りになる。

 

渋滞する確率がとても高い
京都〜草津〜米原間を鉄道でスルーできるのも魅力です。

 

大阪〜金沢の直通サンダーバードが
往復15580円(指定席・通常期)

新幹線開通後はおそらく値上げされ
定価はもう少し上がることを考えれば

割と安く済んで
かつ、利便性も高い方法ではないでしょうか?

 

車を運転する手間がかかるのと
1人旅だとレンタカー代で割増感があるのがデメリット。

京都で下車する(主に大阪発着の人向け)

この項目は
主に大阪を出発する人or大阪へ行く人向けの話です。

また、ネット割引のきっぷが売られてない(か、利用条件に合致せず買えない)
などで、定価できっぷを買わざるを得ない場合に使えるテクニックです。

 

大阪〜金沢をJRで移動するなら
新幹線延伸後は、以下の3枚のきっぷを組みあわせて使うのが主流になります。

 

・大阪〜金沢の乗車券
・大阪〜敦賀の特急券
(サンダーバード、新幹線乗継割引で半額)
・敦賀〜金沢の特急券
(北陸新幹線、料金未定)

※延伸時に新幹線乗継割引があるという保証はない

 

敦賀〜金沢の特急券については
まだ何も分かってないので、ここでは考えません。

他の2枚のきっぷについて考えてみます。

 

以下は
大阪発着の場合と京都発着の場合の
乗車券と特急券の値段です。
(特急券は指定席通常期で、新幹線割引をしたと仮定しての料金)

 

大阪発着の場合

・大阪〜金沢 乗車券4840円
・大阪〜敦賀 特急券1190円
計6030円

京都発着の場合

・京都〜金沢 乗車券4070円
・京都〜敦賀 特急券860円
計4930円

 

1100円の差があります。

そこで
こんな風にきっぷを買ってみます
(大阪駅を出発する場合で説明)

 

1.大阪〜京都の乗車券を買って、新快速などで京都駅まで行く。(570円、ICカード利用の場合も同額)

2.京都駅で下りて、京都〜金沢の乗車券と京都〜敦賀の特急券を買う。
(事前に大阪で手配してもOK)

3.京都駅からサンダーバードに乗る。

 

きっぷ代は

大阪〜京都の乗車券570円
京都〜金沢の乗車券4070円
京都〜敦賀の特急券860円

合計5500円になります。
本来大阪〜金沢間の移動では6030円かかるはずなので、530円安くなりましたね。

 

安くなった理由は

・京都〜敦賀間はギリギリ100キロ未満なので、乗る距離が短い分特急券が安くなる

・元々大阪〜京都の乗車券は、距離の割に安い値段設定なので、京都〜金沢と分けて買った方が安くなる(乗車券分割テクニック

 

京都駅で下りないといけないというめんどくささがありますが

大阪〜京都間は新快速電車があるので
そんなに苦ではない・・・かな?
(特急券が要らないのに、所要時間はサンダーバードと互角)

体力に余裕のある行きに、このテクニックを使って
帰りは大阪〜敦賀間をサンダーバード乗りっぱなし・・・というのもアリです。

 

夜明け前が一番暗い?

思えば
2013年の『急行きたぐに廃止』
を皮切りに

関西〜北陸(新潟含む)間の鉄道移動は、どんどん不便になってきました。

中途半端に新幹線が伸びたせいで、きっぷ代もどんどん上がっていくという鬼畜。

 

長い歴史で見れば
今回の延伸が、関西~北陸間鉄道の、もっともコスパ・タイパが悪い時期なのかもしれません。

しかし、大阪まで北陸新幹線が来てしまえば劇的に便利になるはず。

今は
「夜明け前の、一番暗い時間」
なのだと思います。

一番暗くて一番寒い時期を
知恵を絞って、乗り越えていきましょう!

 

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