<この記事を読むと、こんなことがわかります>
・新幹線やJR特急のきっぷのキャンセル料の仕組みがわかります
・キャンセル料の意外な秘密が分かります(急病などで新幹線に乗れず、翌日にきっぷのキャンセルの手続きに行っても、意外と結構お金が戻ってくる場合があるなど)
・キャンセル料を最大で実質0円にする方法がわかります(次回の記事で紹介。ここで基本を押さえておいてください)
※ここでは、普通に駅の窓口や自販機で買ったきっぷに関してのみの解説です。
ネット割引や旅行会社の企画商品などのキャンセル料は個別にルールがありますのでご了承ください!
こんにちは。
鉄道旅行大好き
「てりん」(@terinn2019)と申します。
「新幹線やJRの特急のキャンセル料って、いくらかかるの?」
今回は、そんなギモンにお応えします!
まずは、JRのきっぷの種類について書いていきます。
ここが分からないと、いつまでたっても話がちんぷんかんぷんなので・・・。
それから、キャンセルの仕組みやキャンセル料を極力抑える方法を解説していきます!(次回の記事にて)
JRきっぷのキャンセル料のしくみ
まずは、きっぷの種類を理解しよう
JRの電車・新幹線に乗るためには、主に以下のきっぷが必要です。
・乗車券
・特急券(グリーン車用特急券)
「乗車券」と「特急券」の意味
・乗車券・・・各駅停車だろうが新幹線だろうが、どんな列車に乗る場合でも目的地までの分が必要なきっぷ。
・特急券・・・新幹線や特急に乗る場合、利用する区間の分だけ、乗車券にプラスして買うきっぷ。
新幹線や特急のグリーン車やグランクラスに乗る場合は、グリーン車用の特急券が発売される。
「グリーン車用の特急券」とは、正確には「特急券とグリーン券という2種類のきっぷがワンセットになったもの」です。
JRのきっぷのキャンセル料のしくみ
各駅停車や快速だけで移動する場合は
「乗車券のみ」
新幹線に乗る場合は
「乗車券と特急券」
さらに、新幹線のグリーン車の場合は
「乗車券とグリーン車用の特急券」
これらのきっぷをキャンセルすることになります。
旅行をキャンセルする場合
「乗車券」と「特急券(またはグリーン車用特急券)」
それぞれにキャンセル料が発生します。
なお、ここまで「キャンセル料」という言葉を使ってきましたが
正確には「払い戻し手数料」といいます。
でも堅苦しいので、ここから先も「キャンセル料」の表記でいきますね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
それぞれのきっぷの1枚あたりのキャンセル料は以下の通りです。
(あくまでも、主に新幹線・特急を利用する方向けの簡略な表です)
きっぷの種類 | キャンセル料 |
---|---|
乗車券 | 220円(未使用で有効期間内のものならいつでも) |
自由席特急券 | 220円(乗車予定日当日までいつでも) |
特急券(指定席用) | ・(乗車予定日の2日前まで)330円 ・(前日から列車の発車時刻まで)特急料金の30%(ただし、最低330円) |
新幹線・特急のグリーン車 | ・(乗車予定日の2日前まで)330円 ・(前日から列車の発車時刻まで)グリーン料金の30%(特急料金部分は計算に含まない(注1)、ただし最低330円) |
(注1)「特急券とグリーン券、特急券と寝台券、急行券と指定席券などを1枚で発行した指定券の払いもどし手数料は、グリーン券、寝台券、指定席券の分のみいただきます。」(JR東日本ホームページより)
「なるほど、わからん!」
そんなあなたのために!
具体例で確認してみましょう。
今回は、新幹線の代表的な区間である
「東京~大阪」間を例にして見ていきます。
「東京~大阪」間の片道のきっぷ代(東海道新幹線「のぞみ」指定席を通常期に利用)
・乗車券 8750円(東京都区内~大阪市内)
(有効期間は片道で4日間、往復で8日間)
・特急券 5700円(東京・品川~新大阪)
合計 14450円(往復は片道の2倍なので28900円)
※JRの乗車券の有効期間は、移動する距離で決まります。
特急券は、いつでもどこでも有効期間は1日限りです。
例1: 4月20日に乗るはずだった「のぞみ」指定席(東京→大阪の片道のみ)を、4月1日にキャンセルする場合
乗車券は8750円ですが
こちらは、いつでもキャンセル料は220円。
特急券は5700円。
こちらは、20日後の予約のキャンセルなので、330円。
合計のキャンセル料は550円です。
きっぷ代の合計14450円から550円を差し引いた13900円が返ってきます。
もっともシンプルなパターンですね。
例2: 4月20日に乗るはずだった「のぞみ」指定席(東京→大阪の片道)を、4月19日にキャンセルする場合
乗車券のキャンセル料はいつでも220円。
特急券は、前日なので5700円の30%がキャンセル料としてとられます。
電卓で、0.3をかければ計算できますよ。
5700×0.3= 1710
つまり、キャンセル料は1710円となり、3990円しか戻ってこないことになります。
キャンセル料の合計は1930円。
手元に戻ってくる金額は、14450-1930=12520円。
例3: 4月20日と21日に乗るはずだった往復の「のぞみ」(東京↔︎大阪)指定席を、4月19日にキャンセルする場合
乗車券のキャンセル料は、くどいですがいつでも220円。
ただし往復の場合は、あらかじめ「往復乗車券」として買った場合は220円、行きと帰りをバラバラに買った場合は、2枚の片道きっぷそれぞれにキャンセル料がかかるため440円になります。
往復乗車券とは?
あらかじめ行きと帰りのきっぷをセットで買う場合、往復乗車券という名の2枚1組の乗車券として発行される。
バラバラに買うのに比べ「キャンセル料がきっぷ1枚分で済む」「学割証が1枚で済む」「条件を満たせば、往復割引が適用される」などのメリットがある。
特急券は
行き(20日乗車分)は前日のキャンセルなので、5700円の30%(1710円)のキャンセル料が。
帰り(21日乗車分)は2日前のキャンセルなので、330円のキャンセル料となります。
キャンセル料の合計は、往復乗車券を買っていた場合なら、220+1710+330=2260円。往復のきっぷ代28900円-2260円=26640円が戻ってくることになります。
次に
「予約していた新幹線に急病などで乗れず、当日にキャンセル手続きができなかった場合」のキャンセル料を見ておきましょう。
「1円もお金が戻ってこない」と思ってませんか?
例4: 4月20日と21日に乗るはずだった往復の「のぞみ」(東京↔︎大阪)指定席を、4月21日にキャンセルする場合(帰りの「のぞみ」発車前の時刻)
特急券は、乗車予定日の翌日以降は払い戻しができません。
なので、行きの分(20日)は5700円がまるまるキャンセル料となります。
帰りの分も、当日のキャンセルなので5700円の30%(1710円)がキャンセル料になります。
一方
東京↔︎大阪間の往復乗車券は、旅行開始日から8日間有効です。
つまり、4月20日から27日まで有効ということなので、21日はまだ有効期間内ということ!(しかも、旅行をしていないので乗車券は未使用の状態)
ですので、往復17500円の乗車券に対しては、かかるキャンセル料は220円のみ!
往復のきっぷ代28900円から
キャンセル料の合計7630円を差し引いた21270円が戻ってきます!
思ったよりも損失は少ない・・・かな?
「片道乗車券で、移動距離が100キロ以下のもの」などは有効期間が1日しかないため、翌日にキャンセルしても、乗車券も特急券も期限切れで1円も戻ってきません。
往復乗車券の有効期限は「片道の2倍」になるので、片道あたりの移動距離が100キロ以下であっても最低2日間は有効期間があるため、旅行に行けなくなった日の翌日でもキャンセルがギリギリできます。
最後は、グリーン車のキャンセル料です。
ややこしいので「定価のきっぷでグリーン車に乗るのはブルジョワだけや!」そんなあなたは飛ばしてもらって大丈夫です!٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
例5: 4月20日に乗るはずだった「のぞみ」(東京→大阪)グリーン車を、4月19日にキャンセルする場合
※「のぞみ」の検索結果(ジョルダン乗り換え案内)。で、結局キャンセル料はなんぼなのよ・・・?
東京~新大阪間の新幹線のグリーン車の特急券の内訳は、こんな感じになっています。
<東京~新大阪間の新幹線グリーン車の特急料金の内訳>
・特急料金:4870円(自由席と同額)
・グリーン料金:5300円(401キロ以上600キロまでの料金)
合計:10170円
※ただし、「のぞみ」の場合は上乗せ料金310円が加わるので合計10480円となる(この上乗せ料金は「ひかり」「こだま」よりも早く東京~大阪間を移動できるサービスに対する料金。自由席に乗る場合は上乗せ料金はかからない)
先ほどもチラっと書きましたが
「特急券とグリーン券がセットになったきっぷの場合は、キャンセル料はグリーン券の料金にのみかかります」。
なので、この場合キャンセル料30%はグリーン料金5300円に対してのみかかるわけです(つまり「こだま」「ひかり」「のぞみ」全てキャンセル料は同額)
よって、キャンセル料は
・乗車券の220円
・5300×0.3=1590円
合計1810円
きっぷ代19230円-1810円=17420円が戻ってきます。
今回はここまで!
次は、キャンセル料を実質0円にする方法です!
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