きっぷのルール

ネット予約より安い?!JR西日本株主優待券の相場や使い方

今回は
「JR株主優待の中の優等生」
との呼び名も高い
JR西日本の株主優待券の使い方について解説します。

 

基本的なこと
(「乗車券」「特急券」の意味や、割引の計算法など)から

「1枚の優待券だけで実質往復で旅行する方法」
といった、裏技的な使い方まで

幅広く解説していきます!

 

なお、ここでは
「鉄道のきっぷ代が割引になる優待券」についてのみ解説します。

その他、デパートなどで使える優待券については解説していませんのでご了承ください。

 

JR西日本株主優待券の割引内容とは?

JR西日本の株主優待券の内容は

「JR西日本エリア内の、片道の乗車券・特急券・グリーン券の運賃・料金がそれぞれ50%引(=半額)になる」

というものです。

使えない日はないので
大型連休の時期でも、問題なく使えます。

 

JR西日本エリアの注意点

※JR西日本エリアの範囲。
(主要な部分だけを記載した概要図)
赤文字の駅が境界線の駅なので、これらの駅まで(これらの駅から)のきっぷしか買えない。

緑の線の路線は、在来線のみJR西日本エリア。
赤い線の路線は、新幹線のみJR西日本エリア。

 

以下の区間は
JR西日本エリアには含まれません。

・新大阪~米原間を東海道新幹線で移動する場合

※この区間の新幹線はJR東海エリアのため。
在来線はJR西日本の区間なので、この区間を新快速などで移動する場合は優待割引の対象内。

 

以下の区間は
JR西日本のエリア内です。

山陽新幹線の新下関~小倉~博多間、および博多~博多南間

※おもいっきり九州に入ってますが、新幹線は西日本の管轄です。
なので、山陽新幹線は新大阪~博多間全線が優待割引の対象です。
在来線の下関(新下関ではない)~博多間はJR九州エリアになるため、使用できません。

 

割引対象の「乗車券」「特急券」「グリーン券」の意味は?

次に
「乗車券」「特急券」「グリーン券」の意味を押さえましょう。

「乗車券」「特急券」「グリーン券」とは?

 

・乗車券・・・新幹線に乗ろうが通勤電車(鈍行・快速)でのんびり進もうが、JRで移動するために絶対必要なきっぷ。
乗車券のきっぷ代のことを「運賃」と呼ぶ。

・特急券・・・新幹線や特急に乗る場合、実際に乗る区間の分だけ、乗車券に上乗せして買わないといけないきっぷ。
新幹線や特急に乗る場合には「乗車券+特急券」という組み合わせのきっぷが必要。特急券やグリーン券のきっぷ代のことを「料金」と呼ぶ。

・グリーン券・・・新幹線や特急のグリーン車に乗るために、乗車券や特急券にさらに上乗せして購入するきっぷ。
普通列車のグリーン車に乗る場合は「乗車券+グリーン券」だけでよい。
(快速「マリンライナー」のグリーン車など)

JR西日本の株主優待券は
上記3つのきっぷ全てが半額になるという、すばらしい優待券なのです。

 

寝台車に乗る場合は
優待券は一切利用することができません。

豪華夜行列車「トワイライトエクスプレス瑞風」はもちろんのこと

大阪・姫路~岡山・出雲市間を走る寝台特急「サンライズ号」にも使用できません。
乗車券も特急券も、一切割引されません。
(ノビノビ座席は普通車扱いなので割引の対象)

 

割引の具体的な計算方法

では、具体的にどう安くなるのか?

一番利用客が多いと思われる
「大阪~博多間」で見てみましょう。

 

※ヤフー乗り換え案内の検索結果。
「9790円」が乗車券の運賃、「自由席4960円」が「のぞみ」自由席の特急料金
(自由席も指定席も割引の計算方法は同じ)

 

半額の計算方法は

乗車券と特急券、グリーン券をそれぞれ別々に2で割ります。

割った結果
1円の位が「5」になった場合は、「0」に変えます(四捨五入はしない)

 

・乗車券
9790円÷2=4895
4890円

・特急券
4960÷2=2480円

4890+2480=7370円

 

仮に優待券を
1枚4500円で手に入れることができたら

片道の合計金額は
7370+4500= 11870円となります。

定価の14750円に比べれば、ずっとお得ですね。

 

「ネット割引の方が安かった( ;∀;)」

ということもありえるので
事前にサイトをチェックしておきましょう!

 

JR西日本ネット割引の傾向

JR西日本のネット予約は
飛行機と激しい競争を強いられる「関西~小倉・博多間」がかなり安くなる傾向にあります。(スーパー早特きっぷなど)

飛行機との競合が少ない区間(関西~新山口間や、北陸~広島間など)では
優待券を使用した方が、お得に移動できる場合が多いようです。

 

相場はいくら?相場が変わる要因は?

金券ショップに行けば
株主優待券が一枚4000円~5000円くらいで売っています。

ただし
お店や時期・情勢により値段は結構変わるから注意しましょう。

 

西日本の本拠地である大阪の場合
大阪駅第1ビル~第4ビルが、一番安く買える場所だと思います。

 

優待券の相場が変わるのは、以下のような場合です。

東海道新幹線優待券の相場が変わる主な要因

 

・新幹線の新規開業
(北陸新幹線開業後に値上げ傾向が出た等)

・新幹線のお得なきっぷ・回数券の発売・廃止(ネット予約の早割など含む)
(特に大阪~小倉・博多関係のものが発売・廃止になることで大きな変化が出る場合あり。良いきっぷが廃止になると、優待券の需要が上がり高騰の要因に)

・有効期限の5月31日に近づくと、相場は大きく崩れる
(期限切れで紙切れになる前に、安値でいいから売り叩こうとする動きが活発化。特にゴールデンウィークが明けてから)

 

優待券1枚で往復できる?究極の裏技

普通、旅行は往復するものなので

行き帰りJR西日本で移動する場合には、優待券は2枚必要になります。

 

しかし
実は1枚の優待券で実質往復できる方法もあります。

それは
「ぐるっと一周するような乗車券を作る」ということ。

俗に「一筆書ききっぷ」という呼ばれ方をします。

一筆書ききっぷとは?

「どこかの駅で折り返したり、二回同じ駅を通らない限り、どんなルートで進んでも、乗車券はずっと『片道』のままである」

というルールを利用し

「二回同じ駅を通らないように、ぐるっと大きな輪を描くようなルートで、出発地から出発地(またはその近くの駅)まで戻ってくる」

つまり

「1枚の片道きっぷだけで、実質、往復きっぷのように旅行する方法」
のことをいう。

「1枚の片道きっぷだけで帰ってこれるなら、優待券も1枚だけで済むので、とってもお得!」
なのですね。

※もっと詳しく知りたい方はこの記事をご覧ください
>>>往復より片道がお得?JRの「一筆書き切符」の仕組みとは?

 

※新大阪→大阪の片道乗車券。
定価は13420円、優待割引で6710円
(1130.2キロ、7日間有効)

 

たった1枚の片道乗車券で
大阪を出発し、再び大阪に戻ってくることができます。

もちろん
必要な優待券は、1枚だけ!!

この話に関して詳しくはこちらの記事にまとめていますので、興味のある方は覗いてみてくださいね!
>>>JR西日本株主優待券1枚だけで往復できる!一筆書ききっぷの旅

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