一筆書ききっぷの旅

JR西日本株主優待券1枚だけで往復できる!一筆書ききっぷの旅

JR西日本の株主優待券。

 

優待券1枚につき

片道乗車券の運賃が半額
・乗車券のルート上で使う新幹線・特急の特急料金やグリーン料金が、何本乗ってもすべて半額(グランクラス除く)

詳しいルールは
>>>超お得な優等生!JR西日本株主優待券の使い方相場や裏技

 

という、とっても優秀な優待券!

なのですが・・・。

 

片道きっぷ1枚につき優待券が1枚必要・・・
ということは

往復するなら優待券が2枚必要
という事に( ;∀;)

株主で、黙ってても2枚優待券が手元に届く人はいいですが

金券ショップやネットオークションで仕入れる場合
結構なコストになってしまう( ;∀;)
(1枚4000円~5000円くらいで売られていることが多いです)

 

てんし
てんし
片道きっぷ1枚だけで旅行ができればいいのに・・・。

そんな、お財布に優しい方法はないかしら?

 

そこで登場するのが

「一筆書ききっぷ」
というテクニックです!

 

ビジネス利用など
「早く目的地に移動する!」という場合には全く使えないテクニックですが

「3連休や大型連休に、いろんな場所を巡ってみたい!」
というときに、オススメのテクニックです!!

 

簡単なまとめ「一筆書ききっぷ」ってどういう意味?

まずは
「一筆書ききっぷって、いったいなに??」

その意味を
簡単にまとめておきましょう!

一筆書ききっぷとは?

「どこかの駅で折り返したり、二回同じ駅を通らない限り、どんなルートで進んでも、乗車券はずっと『片道』のままである」

というルールを利用し

「二回同じ駅を通らないように、ぐるっと大きな輪を描くようなルートで、出発地から出発地(またはその近くの駅)まで戻ってくる」

つまり

「1枚の片道きっぷだけで、実質、往復きっぷのように旅行する方法」
のことをいう。

「1枚の片道きっぷだけで帰ってこれるなら、優待券も1枚だけで済むので、とってもお得!」
なのですね。

※もっと詳しく知りたい方はこの記事をご覧ください
>>>往復より片道がお得?JRの「一筆書き切符」の仕組みとは?

 

説明だけはわかりにくいので
具体的な旅のプランを見て、理解していきましょう(*’▽’)

 

1枚の片道きっぷで3回旅をする?!優待券を骨の髄まで堪能しよう

ある年のゴールデンウィーク。

 

大阪市在住の僕たち夫婦は

電車やレンタカーを駆使して
中国地方をぐるっと一周する旅へ出かけることに決めました。

 

主なお目当て(観光地)は
こんな感じ。

・新山口駅でレンタカーを借り
カルスト台地や角島(つのしま)など、有名観光地をドライブ

角島大橋※美しい角島大橋と、青い海

 

 

※「鳥居がいっぱい」でおなじみの、元乃隅もとのすみ神社
(注:正式な神社ではなく、個人の所有物です)

 

 

・島根県のメジャーな観光地&キャンプでバーベキューを堪能(出雲市駅でレンタカー借りて行くのが便利)

 

※定番の出雲大社も、電車を乗り継いでいけばストレスフリーでスイスイ
(周辺の道路は、連休シーズンはめっちゃ混んでます)

 

 

※毎年家族で行く、山奥にあるキャンプ場。
毎年バーベキューの火が起こせず、スタッフさんに助けてもらってます。

今年こそは、自分で火を起こすぞ・・・っ!!
(上の台緑の村)

 

・旅の終わりは、城崎温泉でほっこりして疲れを癒す

 

※冬のカニが有名ですが、春の城崎もいいぞ

 

※新大阪→大阪の片道乗車券。
定価は13420円、優待割引で6710円
(1130.2キロ、7日間有効)

きっぷには
『大阪市内から大阪市内行き』
と表示されます。

 

経由路線

新大阪→(山陽新幹線)→新山口→(山口線)→益田→(山陰本線)→福知山→(福知山線)→尼崎→(東海道本線)→大阪

 

 

片道101キロ以上のJRの乗車券は
一部の例外を除き”途中下車”ができるので

ルート上のどんな小さな駅でも、きっぷを回収されずに降りることができ、再度そのきっぷで旅行することが可能です。

 

途中下車の主なルール

・1つの駅につき1回のみ可能
・来た道を引き返してはいけない
・特急券は、一度降りたら買いなおさなくてはいけない
・乗車券の有効期間内なら、日をまたいでも良い
(新山口駅で途中下車し、1泊してまた新山口から旅行を再開するなど)

詳しくはこちら
>>>鉄道旅行最大の魅力!途中下車とはどんなルールなのか?

 

※日本地図で表すと、このようなルート

 

一筆書ききっぷ 一周※参考画像
(今回のルートとは全然違うけど)
「大阪市内から大阪市内行き」の乗車券。
大阪市内の好きな駅から乗って、同市内の好きな駅で降りることができる。
(同市内での途中下車はダメ)

新大阪~西明石間は
新幹線と在来線では別の路線扱いなので、路線の重複になってはいません。

 

新幹線特急・在来線特急も半額になるので、めちゃくちゃお得です!(*’▽’)

金券ショップで優待券を買ったとしても、あっというまに元がとれますよ!

 

乗車券(6710円)の他に、使用予定の特急券
(すべてGWシーズンの値段、自由席は年中同額)

・新大阪→新山口
(「さくら」指定)
5350円の半額で2670円

・新山口→出雲市
(「スーパーおき」指定)
3150円の半額で1570円

・出雲市→鳥取
(「スーパーまつかぜ」自由)
1320円の半額で660円

・城崎温泉→大阪
(「こうのとり」指定)
2490円の半額で1240円

特急券の合計:6080円

 

優待券を、1枚4500円で仕入れた場合
きっぷ代の合計は

 

優待券4500円+乗車券6710円+特急券6080円=17290円

(参考:大阪~新山口を
「さくら」指定席でGWシーズンに往復した場合のきっぷ代の定価は26100円

 

「完璧なプランが出来上がった!!」

満足に浸る・・・その時!

 

心の中の悪魔が
僕に、ささやいたのです・・・。

 

あくま
あくま
おいしいソースかつ丼が
食べたいぃぃぃ!!

 

思ってしまったんだから、しょうがない。

 

そこで
ついでに、福井県の敦賀(つるが)に日帰り旅行をして

美味しいソースかつ丼を食べに行くことにしました。

 

※嵯峨嵐山→大阪の片道乗車券。
定価は16280円、優待割引で8140円
(1439.9キロ、9日間有効)

 

舞鶴を経由し、敦賀へ。
そこから京都駅経由で大阪に戻り、後日中国地方一周の旅に出る・・・という計画です。

 

最初に嵯峨嵐山さがあらしやま駅に行くためのきっぷが無いので

大阪梅田から阪急電車(私鉄)で嵐山駅まで行き、そこから徒歩で行きます。

片道400円。
これが一番安く済むんです!

 

一筆書き 重複※大阪から出発する乗車券にすると、京都駅でルートがぶつかってしまい(=同じ駅を二回通る)、一筆書ききっぷにできなくなる。そのため嵯峨嵐山を出発駅にしたのだ

 

経由路線

嵯峨嵐山→(山陰本線)→綾部→(舞鶴線)→東舞鶴→(小浜線)→敦賀→(北陸本線・湖西線)→山科→(東海道本線)→京都→(東海道・山陽新幹線)→新山口→(山口線)→益田→(山陰本線)→福知山→(福知山線)→尼崎→(東海道本線)→大阪

 

※日本地図で表すと、このようなルート

 

・新大阪→大阪の乗車券との差額
1430円(8140円ー6710円)

・大阪梅田→嵐山 400円
(阪急電車利用)

合計1830円

1830円追加するだけで
大阪~敦賀を往復できるのです!!( *´艸`)

 

単純に大阪~敦賀の往復乗車券を買うと、定価は4620円なので

3000円近くも安いですね( *´艸`)

舞鶴なども観光できることを考えると
かなりコスパの良いきっぷです!!

 

乗車券は、9日間有効なので

・5月1日 敦賀旅行(日帰り)
・5月2日、3日 きっぷ使用せず(日常生活)
・5月4日~6日 中国地方一周の旅

というようなスケジュールも組めます。

 

JRの片道乗車券は
その距離が601キロ以上になると

「距離が200キロ増えるごとに、1540円ずつ値段が上がる」
仕組みになっています
(かなり割安!)

優待割引だと半額なので
「距離が200キロ増えるごとに、770円ずつ値段が上がる」
となり(端数処理で誤差が出ます)

優待割引の片道乗車券なら
距離を伸ばしても、それほど値段が上がらないのです!!

この仕組みについて詳細は
>>>片道切符で格安往復旅行!遠距離運賃逓減制とはどういう意味?

 

はい、これでおしまい・・・

 

・・・と
思っていたのですが・・・

 

僕の心の中の天使が
ささやいてきたのです・・・。

 

てんし
てんし
愛する妻が
「いちご狩りにも行きたい!」
って言っていたわ!
その願いを、叶えてあげなきゃ!!
(ついでに和歌山ラーメンも)

 

調べてみると
かなりシーズンがギリギリですが
和歌山市の近くに、いちご狩りできる場所があるそうです。

せっかくなので
一筆書ききっぷで、和歌山にも足を伸ばしてみましょう。

 

※嵯峨嵐山→放出(はなてん、大阪市)の片道乗車券。
定価は17490円、優待割引で8740円
(1623.6キロ、10日間有効)

 

いろんな場所を巡っていますが
このルートだと、二回通る駅はひとつもありません。

 

※日本地図で表すと、このようなルート

 

経由路線

嵯峨嵐山→(山陰本線)→綾部→(舞鶴線)→東舞鶴→(小浜線)→敦賀→(北陸本線・湖西線)→山科→(東海道本線)→京都→(東海道・山陽新幹線)→新山口→(山口線)→益田→(山陰本線)→福知山→(福知山線)→尼崎→(東海道本線)→大阪→(大阪環状線)→天王寺→(阪和線)→和歌山→(和歌山線)→王寺→(関西本線)→久宝寺→(おおさか東線)→放出

 

「嵯峨嵐山→大阪」乗車券との差額は、わずか600円(8740円ー8140円)。

つまり
600円追加するだけで、大阪から和歌山まで足を延ばし、再度大阪市内まで戻ってこれるのです!

(注:大阪駅~和歌山駅往復乗車券の定価は2540円

これは、かなりお得だ!!

最後の駅が「放出」と、なんか中途半端な場所になっていますが
これは、うちの家が近いだけのことです・・・。

 

西日本のいろんな場所を巡るのに最強のきっぷ!

最近は
お得なネット予約可能なきっぷがたくさん登場しているので

「一部のエリア・都市だけをゆっくり観光する」

場合は
ネット予約をしたほうが手っ取り早くて安い・・・ということがよくあります。

 

今回の「優待割引+一筆書ききっぷの旅」は

「時間と体力が許す限り、色んな場所へ行ってみたい!」
という人にはうってつけだと思っています。

 

とりあえず、いろんな場所を巡ってみて

「次回、ゆっくりと滞在したいエリア」

を、’’下見’’するのも
いいけかもしれませんね(*’▽’)

 

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POSTED COMMENT

  1. AsaPi! より:

    > きっぷには「大阪市内→大阪市内」と表示され、大阪市内のどの駅からでも出発でき、どの駅でも旅行を終わらせることが可能。
    このきっぷは誤発券となります。

    旅客営業規則第86条
    (特定都区市内にある駅に関連する片道普通旅客運賃の計算方)
    に、

    > ただし、特定都区市内にある駅を発駅とする場合で、普通旅客運賃の計算経路が、その特定都区市内の外を経て、再び同じ特定都区市内を通過するとき、又は特定都区市内にある駅を着駅とする場合で、発駅からの普通旅客運賃の計算経路が、その特定都区市内を通過して、その特定都区市内の外を経るときを除く。

    とありますので、「特定都区市内にある駅を発駅とする場合で、その特定都区市内の外を経て、再び同じ特定都区市内にある駅を着駅とする場合」にあたるので、特定都区市内制度は適用されません。
    「新大阪→大阪」で発券されるのが正当です。

    • terinn2019 より:

      コメントありがとうございます。
      写真の乗車券のことですね?

      このきっぷは、放出(大阪市内)から大阪駅まで、以下のようなルートをお願いして発券してもらったものです。

      放出⇒
      [西]_片町線(木津-京橋)

      木津

      [海西]_関西本線(名古屋-JR難波)

      名古屋

      [海東西]_東海道本線(東京-神戸)

      東京

      [東]_東北本線(東京-盛岡)

      大宮

      [東]_高崎線(大宮-高崎)

      高崎

      [幹]_北陸新幹線(高崎-金沢)

      長野

      [東]_信越本線(篠ノ井-長野)

      篠ノ井

      [東]_篠ノ井線(塩尻-篠ノ井)

      塩尻

      [海]_中央本線(金山-塩尻)

      多治見

      [海]_太多線(多治見-美濃太田)

      美濃太田

      [海西]_高山本線(岐阜-富山)

      岐阜

      [海東西]_東海道本線(東京-神戸)

      大阪

      なので、大阪市内から大阪市内で正しいと考えられます。
      (上記の乗車券分割プログラムのサイトの検索ルートをコピペしました、サイトの結果も大阪市内→大阪市内になっています)

    • mombenar より:

      terinn2019さんのコメントが正しいです。

      規86条は、「又は」の前と後で区切り、各々を別々のケースとして考えます。
      「特定都区市内にある駅を発駅とする場合で、普通旅客運賃の計算経路が、その特定都区市内の外を経て、再び同じ特定都区市内を通過するとき」(具体例は塚本→尼崎→福知山→京都→大阪→天王寺→和歌山で、大阪市内でなく塚本→和歌山となる)と、
      「特定都区市内にある駅を着駅とする場合で、発駅からの普通旅客運賃の計算経路が、その特定都区市内を通過して、その特定都区市内の外を経るとき」(上記の逆コース、同様に和歌山→塚本となる)
      を、
      発駅どちらが対象となるかで分けて書いているわけで、
      前者の前半と後者の後半を切り取って繋ぎ合わせたような解釈をしてはいけません。

      この条文の意図は、もし都区市内着で発券してしまうと、都区市内通過中に途中下車しようとしたとき、それが発着駅としての都区市内(上の例では塚本を意図した大阪市内)なのか、通過としてのそれか(上の例では京都→大阪→天王寺または逆ルート)が区別できないからであり、
      発着は同一都区市内でも、一度その都区市内を発駅として出たら着駅まで戻ってこない場合は、そもそもその都区市内で途中下車があり得ない(発駅としての都区市内なら発駅からの運賃を払って未使用に戻す、着駅としてなら旅行終了)ので、単駅指定にする必要はありません。

      仮にAsaPi!さんの解釈が正しいとしますと、各種ウェブサイトやブログで頻出の「東京から京都(山科)まで、行きはのぞみ、帰りは北陸周りのサンダーバード、はくたかで一周する、都区内→都区内の乗車券」は悉く誤発売ということになってしまいます。

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