きっぷのルール

2つの重要な意味が!「下車前途無効」とはどういう意味?

途中下車

この記事を読むと、こんなことがわかります

・JRなどの電車のきっぷに書かれている「下車前途無効」という日本語の意味が分かります

・「下車前途無効」と書かれているきっぷ、書かれていないきっぷの具体的な効果(使い方)がわかります(一歩間違えれば恐ろしいことになる話も・・)

 

こんにちは。
人生は前途多難。
「てりん」と申します。

 

電車での移動は、すっかりICカードが主流になりましたね。

でも
遠方への移動や、金券ショップで購入する回数券などの利用で

まだまだ紙のきっぷを使う機会はよくあるものです。

 

そんな紙のきっぷを見てみると
隅っこに、摩訶不思議なフレーズが書かれてあるのに気づきます。

それは

 

「下車前途無効」

 

なにそれおいしいの?
パンがなければ、下車前途無効を食べればいいじゃない。

 

今日はズバリ
JRなどの鉄道・電車のきっぷに書かれている「下車前途無効」という言葉の正しい意味を解明していきましょう。

「下車」「前途」「無効」3つの言葉の意味とは?

「下車前途無効」という言葉は
「下車」「前途」「無効」
という、3つの言葉でできています。

 

なので、この3つの言葉の意味を押さえれば、するっと意味が分かるわけですね。
うん、シンプルシンプル。

「下車」という言葉の意味

「電車を降りる?的な?」
なんとなくそんな感じがしますが、ここでいう下車とは

「列車を降りて、駅の改札を通って、外に出ること」
をいいます。

 

ですので

列車に乗り換えるために、今乗っている列車を降りて駅のホームに降り立つ事や、トイレ休憩などで列車を降りて駅の改札内に滞在する事は「下車」とは言いません。

無人駅には改札そのものがありません。(列車を降りる時に運転手さんにきっぷや定期券を見せる場合は、そこが改札とみなされる)

ホームに降りた時点で「下車をした」という解釈になります。

 

「前途」という言葉の意味

「前途多難」「前途洋々」
という四字熟語が有名ですね。

この「前途」の意味を辞書で引くと
「行く手・行く先・将来」という意味だそうです。

 

そこから、ここでいう「前途」とは
「今いる場所から先」という意味になります。

「下車前途」ですから
「今いる場所」=「下車した駅」ということになります。

「無効」の言葉の意味(そのまんまですが)

無効は、無効という意味です。

無効と言ったら、無効!!

 

「きっぷとしての効力は無くなり、単なる紙切れになるよ」

ということですね。

3つの言葉を合わせてみよう

さあ、この3つの言葉をつなぎ合わせると
「下車前途無効」の意味は次のようになります。

 

「列車を降りて一度でも駅の改札の外に出たら、その駅から先の道のりに対してはこのきっぷは使えず、紙切れになりますよ(だから回収しますね)」

 

以上!

 

「なるほどわからん!!」

 

言葉としての意味は分かったけど、それが結局のところどういう意味なのか?

奥歯にほうれん草が引っかかったような、ムズムズした気持ちの方も多いでしょう。

 

実はこの「前途下車無効」には
きっぷのルールの根幹をなす、2つの重要なルールに大きく関わっているのです!!

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重要なきっぷの2つのルールとは?

「前途下車無効」
この言葉が意味する、きっぷの重要な2つのルールとは?

重要なルールその1:途中下車

「ぶらり途中下車の旅」
なんてよく言いますが、途中下車の本当の意味を理解している人はかなり少ないと思います。

 

途中下車の本来の意味とは

「きっぷの最終目的地の駅までの途中にある駅で、そのきっぷを持ったまま改札の外に出て、観光などをすること」です。

 

たとえば
東京から大阪までのJRのきっぷを持っているとします。
(東海道新幹線経由)

このきっぷを持ったまま、ルートの途中にある名古屋駅で降りて、改札の外に出て観光をして、再びそのきっぷを改札機に通して大阪へ向かう・・・。

これが、途中下車という言葉の本来の意味です。
この場合、乗り越し精算的な感じで追加料金を払う必要はありません。
(実際のルールはもうちょっと複雑ですが、だいたいこんな感じです)

 

基本的に
出発する駅から最終目的地の駅までの距離が101キロ以上あるJRのきっぷは、途中下車をすることができます。
(私鉄は、途中下車ができる普通のきっぷはほとんどありません)

 

しかし
「下車前途無効」というのは

一度、駅の改札を出てしまったらそこできっぷが無効になる(回収され、手元から無くなってしまう)という意味なので

この文字が書かれているきっぷは途中下車ができないということを表しているのです。
ざんねん。

 

・・・と、いうことは
言い換えれば

 

「下車前途無効」という文字がなければ途中下車ができるきっぷということ!!

 

 


※神奈川県の川崎駅から、茨城県にある常磐線の羽鳥駅(はとり)までのJRのきっぷ。(我孫子や取手より、もうちょっと先)
駅間の距離は101キロ以上あるのだが、特例により途中下車ができない。
その証拠に「下車前途無効」の文字があるため、ルートの途中の駅で下車したら、その時点できっぷは回収される

 


※同じく、川崎駅→羽鳥駅のきっぷ。
ちょっと買い方を工夫するだけで、「前途下車無効」の文字を消すことも場合によっては可能。文字がないので途中下車が可能に。

 

途中下車ができるようになれば

 

川崎→羽鳥のルートの途中にある

・東京駅のエキチカに寄り道したり

・上野動物園でパンダを見たり

・北千住で、今流行りの「隠れ家風町家カフェ」でまったり過ごす

ことも可能に!!

 

きっぷ代は1940円で変わりありませんよ♪
(途中下車しても、引き返したり2度同じ駅を通らない限りは追加料金は無し)
(注:消費税10%にアップで1980円になりました)

 

この途中下車の仕組みについて詳しくは、コチラの記事を参照ください(別タブで開きます)>>>鉄道旅行最大の魅力!途中下車とはどんなルールなのか?

 

 

「下車前途無効」とは
「途中下車ができるのか否か?」
を意味する言葉
だということがわかりました。

 

そして、もうひとつ。
日常生活でもお世話になることが多いかもしれない、きっぷのもうひとつの重要なルールを意味しています。

それは「前途放棄」

重要なルールその2:前途放棄(途中乗車)

前途放棄(ぜんとほうき)とは
「前途」を「放棄する(捨てる)」という意味の言葉です。

 

たとえば、東京駅から横浜駅までのきっぷを買って旅行したとしましょう。

この場合、必ず最終目的地である横浜駅まで行かないといけないのでしょうか?

 

そんなことはありません。

「下車前途無効」とは「途中の駅で下車したら、そこできっぷを回収するよ」ということを言っているのであって
「途中の駅で下車してはいけない」と言っているわけではないからです。

 

なので、東京駅と横浜駅の間にある駅(品川や川崎など)で下車しても
そのままきっぷが回収されるだけで、何もおとがめはありません。

結果的に短い距離を移動したことになっても、差額のきっぷ代が戻ってくるわけではないので注意しましょうね。

 

たとえば出発駅から1490円区間と書かれたきっぷを持っていて

急用などで予定が変わり、1320円区間の駅で下車しても、なにも問題はないのです。

 

回数券などでも、この考え方を応用することができます。

 

たとえば
大阪駅~京都駅の回数券を使う場合。

このきっぷも「前途下車無効」という文字が書かれているため

京都駅から、大阪~京都の間にある新大阪駅まで行くのにこの回数券を利用しても問題ない、というわけです。

 

「新大阪駅~京都駅の回数券」が手元に無くても

前途下車無効のおかげで、「大阪駅~京都駅の回数券」で代用可能となるわけですね。

 

※大阪駅~京都駅の回数券。
この区間内にある他の駅同士を移動する際にも使用できる

 

 

※新大阪駅は、大阪駅と京都駅の間にある駅。
なので、新大阪~京都間を移動する際も、大阪~京都の回数券が使える

 

前途放棄ができない!要注意パターンとは?!

ということで、地味ながら結構役に立つ「前途放棄」ですが

JRで移動する場合に、この前途放棄が利用できないケースがあります。

その代表例が

「ぷらっとこだま」で東海道新幹線に乗る場合。

 

「ぷらっとこだま」とは

「こだま」にしか乗れないけど

東京~新大阪間の主要な駅間を「のぞみ」や「ひかり」よりもぐっとお得に移動することが出来る

JR東海ツアーズが販売する「旅行商品(旅行プラン)」です。

 

この商品は「きっぷ」ではないので、JRきっぷの基本的な考え方である「前途放棄」という考え方が通用しません。

つまり「途中の駅で下車するのはルール違反」なのです。
そのため、こんな悲惨が起こりえます。

 

「ぷらっとこだま」で東京から新大阪まで

「こだま指定席」片道10000円で移動することになったAさん。

 

無事「こだま」に乗ることは出来ましたが

 

Aさん「そういえば、名古屋にも行ってみたいところがあるんだった。
ちょっともったいないけど、後で名古屋から大阪までのきっぷを買いなおせばいいし、名古屋で降りちゃおっと♪」

 

と、きまぐれで途中の名古屋駅で降りることに。

 

10000円の「ぷらっとこだま」の旅行券を改札で回収されておしまい・・・

と思いきや、名古屋駅の改札で駅員から思いもよらぬ一言が。

 

「今回は新大阪まで行くことが旅の条件となっていますので、この旅行券は一切無効として回収の上、あらためて東京から名古屋までの「こだま」正規の指定席料金11090円を別に払っていただきます」

 

 

 

キャァーーー! (悲鳴の効果音)

 

 

・(紙切れと化した)「ぷらっとこだま」10000円

・東京~名古屋の正規料金 11090円

・名古屋~大阪の正規料金 6680円

合計27770円も払うハメに・・・。

 

怖いですねぇ怖いですねぇ。
(稲川淳二風に)

 

 

・・・ということで
きっぷに何気なく書かれている言葉にも、これだけの深い意味が隠されていた・・・
というお話なのでありました・・・。

 

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