こんにちは。
鉄道で日本中を旅するのが大好き
「てりん」と申します。
鉄道の旅の最大の魅力。
それが「途中下車」。
今日は、そんな途中下車がテーマです。
途中下車って何?
「途中下車ってどういう意味でしょうか?」
ときかれて、正確に答えれる自信がありますか?
なんとなく
「途中の駅で降りるって意味なのかな?」
という認識が多いでしょうか。
途中下車とは
・出発する駅から、最終の目的地の駅までに向かうルートの途中にある駅で
・今持っているきっぷを回収されたり、追加料金を払うことなく
・改札の外に出て観光などができる
制度です。
もちろん
再度そのきっぷで、続きのルートを移動することができますよ!ヾ(*゚∀゚*)ノ
ただし
・二度同じ駅で途中下車する
・来た道を引き返して、途中下車する
は、ルール違反です!!
※大阪市内から東京都区内(23区内)までの乗車券。
大阪から東京の間にある、140以上の東海道本線の駅に、どこでも追加料金無しで途中下車できる
(この乗車券では、大阪市内と東京都区内の駅では途中下車不可。詳しくはのちほど)
ここでいう「下車」とは
列車を下りて、駅の改札を出ることをいいます。
乗り換えなどのために駅のホームに下りただけでは「下車」とはなりません。
ただし、無人駅は改札自体がないので
列車から下りた時点で「下車」になります。
途中下車できるのは、どんなきっぷ?
途中下車は、基本的に
「JRで、片道あたり100キロを超える区間を旅行するきっぷ(乗車券)で利用できる」
制度です。(ICカードは途中下車不可)
新幹線や特急に乗る際に、乗車券に上乗せで買わないといけない「特急券」には途中下車という概念がありません。
改札の外に出た後に再度新幹線に乗る場合は、改めて特急料金を支払う必要があります。
みなさんが普段買う、JRのきっぷは
こんなやつですよね。(最近はICカードが主流ですが・・・)
※自販機で買う、ヤクルト色の小さいきっぷ
下のほうに小さく
「下車前途無効」と書いてあります。
こう書いてあるきっぷは、途中下車ができません。
途中の駅で降りたら、そこできっぷは回収されてしまいます。
※名古屋市の金山から、和歌山までの乗車券。
100キロを超えている乗車券なので、途中下車が可能(下車前途無効の文字がない)
主要都市発着の場合の途中下車のルール

これは、大阪市内から東京都区内(23区内)までの乗車券です。
「券面表示の都区市内各駅下車前途無効」
と、書いてあることに気がつきましたか?
これは
「きっぷに書いてある「大阪市内」や「神戸市内」「東京都区内」など
特定の大都市の市内または23区内にある駅では、途中下車できませんよ」ということを意味しています。
詳しくはこの記事を参照ください
>>>「東京都区内」「新大阪市内」などと書かれたきっぷの使い方
※杉本町(大阪市内の南端)から金町駅(23区内の東端)まで移動する場合の図。
市内、都区内の駅では途中下車ができない。
なので、新大阪や東京駅で下りて観光などをしたい場合は、別料金を払わないといけない
基本的に100キロを超えるJRの乗車券は途中下車ができますよ、というお話でした。
ただし、これには例外があるのです・・・。
大都市から外れないと途中下車ができない
その例外とは
「 たとえ100キロを超える区間だとしても、旅行区間がひとつの大都市近郊区間内だけで完結する場合は、そのきっぷでは途中下車ができない」というものです。


※各地の大都市近郊区間。
名古屋が無いけど、名古屋が大都市じゃないと言いたいわけではない・・・。
東京近郊区間でいうと
東京駅から長野県の松本駅までは、230キロ以上距離がありますが
この近郊区間エリア内で旅が終わってしまうので、途中下車ができない乗車券になるのです!
途中下車できるきっぷにしたい場合は
東京駅から、松本の1つ北の駅、北松本駅までのきっぷにすると
近郊区間のエリアをはみだす乗車券となるため、途中のすべての駅で(東京23区内の駅を除く)途中下車できるようになります。
(東京~松本の乗車券も、東京~北松本の乗車券も、4070円で値段は変わらず)
大阪近郊区間でいうと
大阪駅から滋賀県の米原(まいばら)駅までの距離は110キロを超えてますが、このエリア内でおさまる区間なので途中下車できません。
この場合は、米原の1つ東にある駅
醒ヶ井(さめがい)駅までのきっぷを買えばエリアをはみだすことになるので、途中下車ができるようになります。
(大阪駅~米原駅も、大阪駅~醒ヶ井駅も、乗車券代は同じ1980円で変わらない)
もうひとつ、途中下車できる乗車券にする方法として
「むりやり新幹線経由の乗車券」にするという方法があります。

この乗車券は、神奈川県の川崎駅から、茨城県の常磐線の羽鳥(はとり)駅までのものです。
100キロを超える区間ですが、東京近郊区間内にすっぽり入っているため、途中下車ができません。(下車前途無効の文字が見える)
しかし、東京近郊区間の図にも書いてあるように
「新幹線で、東京~熱海間、東京~那須塩原間、東京~高崎間をご利用になる場合は(近郊区間エリアには)含まれません」
ので、無理やり経由地に新幹線をはさめば、100キロを超える区間なら途中下車ができるようになるのです。
※東京~上野間わずか4キロ弱を、むりやり新幹線経由にした結果
「下車前途無効」の文字が消え、途中下車ができるように。
基本的には
新幹線と在来線は同じ路線として扱うので(博多~新下関間など一部を除く)
この場合
東京~上野間を在来線で移動しても問題なく、途中下車もできます。
JRには、日本全国どこの駅でも乗り降りし放題の「青春18きっぷ」という最強のフリーパスがありますが
残念ながら、こちらは主に学生の長期休暇のシーズンのみしか使えません。
いっぽう
この途中下車の制度は、普通のJRの乗車券のルールなので365日、いつでも活用することが出来ます。
みなさんも、ぜひ一度
途中下車の旅を楽しんでみませんか?
関連記事
途中下車は、日をまたいでも可能なのか?
>>>JR乗車券、日をまたぐ場合でも途中下車できますか?
いろんな途中下車のパターンをご紹介
>>>パターン別 JR乗車券途中下車のやり方(日をまたぐ場合など)
途中下車を使って、コスパ最高の格安鉄道旅行を楽しもう!
>>>往復より片道がお得?JRの「一筆書き切符」の仕組みとは?