きっぷのルール

君は片道切符の「片道」の本当の意味を知っているか?!

山手線

※「山手線一周のきっぷ代はいくら?」あのトリビアの真の答えのヒントが「片道」にある!

 

こんにちは。
日本中を鉄道で旅するのが大好き
「てりん」と申します。

 

今回のテーマは
「片道切符」。
みなさんは、片道切符のこの「片道」の本当の意味を知ってますか?
というお話。

 

これを知ると、よく世間で耳にする
「山手線一周のきっぷ代はいくらか?」
という、トリビアネタの「本当の」答えまでわかります。
最後まで読んでいってくださいね♪

「片道」には明確な定義がある

一般的な「片道」はこんなイメージ

片道切符というのは、よく
「行きだけのきっぷで、帰りのきっぷがない。つまり、行ったきり帰ってこれない」という意味合いで使われます。

 

「貴様に地獄への片道切符を送ってやる!!ぐあははははは!」
みたいな悪役のセリフがありますよね。
「地獄への往復切符」だったら、帰って来れちゃうもんね。
それじゃあ、悪役も単なるツアーコンダクターになってしまいます。

じゃあ、改めて「片道」とはどういう意味?と訊かれると・・・。

 

そう、
片道切符の正確な意味を知ってる人はほとんどいないんじゃないでしょうか。
果たして「片道切符」の本当の意味とは?!

前を向く限りはずっと「片道切符」

それはズバリ!

 

”出発する駅から、最終目的地の駅まで、2回同じ駅を通らないきっぷ”

 

です。

 

普段の日常で、列車に乗るときに買うきっぷは片道切符です。
また、ICカードも片道切符と同じように使用します。

 

※普段私たちが使う片道切符。でも「片道」という文字は通常書いてません

 

こういうきっぷを買うときに、列車に乗ってどう移動するか思い出してみてください。
同じ駅を2回通って行くことは基本的にありませんよね?

 

同じ駅を2回通る、ということは同じルートを2回通るということと同じです。
「どこかの駅で、今来た道を引き返す」という言い方もできるでしょう。
(例:東京から品川を通って横浜へ行くときに、横浜到着直前に品川にもう一度戻る)

普通、そういうことはしません。

折り返し乗車がタブーな理由

よく、JRや私鉄で
終点の駅がすぐ近くにある駅に、壁紙などで
「用事がないのに、目的地とは反対方向の、すぐ近くの終点の駅にいく列車に乗って、終点で座席を確保しないでください」
という注意書きがあります。

今から出かける予定の反対方向の電車に乗り、終点でみんなが降りたタイミングで座席を確保して、そのまま折り返しの列車で目的地へ向かうというやつですね。

 

これは「折り返し乗車」といって、原則ルール違反になります。
なぜなら基本的に普段私たちが買う切符は(定期券も含めて)片道切符なので、同じルートを2回通ることはできないからです。

 

 

New_Midosuji_Line

※大阪の地下鉄、御堂筋(みどうすじ)線の路線図。

○印をつけた新金岡(しんかなおか)駅から、なんば駅へ行く予定の人が
「隣の駅のなかもず駅が終点で、みんな一旦降りるから座席を確保できる」と言って
なかもずに行ってから、折り返してなんば駅へ行く、ということはしてはいけません。

なぜなら、なんば駅への片道切符しか持ってないのに、なかもずと新金岡の間を2回通ることになるからです。

 

横浜のみなとみらい線では、この折り返し乗車が大きな問題となりました。
詳しくはこの記事を参照:振り返るな!知らず知らずに不正乗車?折り返し乗車にご用心!

 

この場合、新金岡からなかもずへの1駅分の片道切符(180円)を買って、さらに
なかもずからなんばまでのきっぷ(320円)を買うのが正しい乗り方になります。

JRなどでは特急や新幹線の乗り換えをするために、例外的に2回同じルートを通ることを認める場合もありますが、あくまでもそれは例外。
基本は、2度同じルート(駅)を通ってはいけないのです。

 

と、いうことは発想を変えれば
同じ駅を2回通らなければどこまで行っても「片道切符」ということになります。

あっと驚く!変わった形の「片道切符」

 

ぐるっと輪を描く片道切符

そこで、こんな片道きっぷが存在します。
それは「ぐるっとルートを一周する片道切符」です。


※町田から町田へと書かれた謎のきっぷ。実は、これも立派な片道きっぷなのだ
(町田は神奈川県東京都にあるJR横浜線の駅)

 

※線で書かれたものがこの「町田から町田まで」のきっぷのルート(赤が在来線、青が新幹線、緑マルが町田の位置)。ぐるっと一周しているルートであることがわかる

 

ぐるっと輪を描くルートは、元の駅に戻るまで一度も2度同じ駅を通過することがありません
なので、片道きっぷとしての条件を満たしているため、発行が可能なのです。

「地獄への片道きっぷ」も、こういうルートだったら元の場所に帰ってこれますね。
(なんのこっちゃ)

「山手線一周の切符代」という雑学の真の回答

「山手線を一周する場合のきっぷ代はいくら?」
そんな雑学的な話を聞いたことがありませんか?

 

よく耳にするのは「280円」説です。
初乗り運賃の140円のきっぷ2枚あれば可能という説ですね。
(本当は140円でも一周は可能なのですが、かなり複雑な話になるのでここでは詳しく書きません)

山手線をはじめとする東京近郊の区間は、どのようなルートを通っても、最短ルートの値段の切符を買えば乗れるというルールがあります。
なので、東京から有楽町(隣同士の駅なので初乗りの140円)を、遠回りして品川・新宿・上野を経由して遠回りして移動しても140円で済みます。そのあと有楽町から東京までまた140円の切符を買って一駅乗れば280円で一周できる・・・という理屈です。

 

しかし、この280円説は根本的に間違っています。
これは「山手線を合法的に一周するには、最安でいくらのきっぷを買えば可能か」という話をしているのであり、「山手線を一周する切符の値段はいくらか?」という質問の答えにはなっていないのです。

ここまで読んだみなさんはもうお気づきですね。

 

そう
「山手線を一周する片道きっぷを作ることは可能」なのです。
さっきの「町田から町田までのきっぷ」と同じ理屈ですからね。
(ただし、きっぷの発行機で特殊な処理をしないと発行できず、非常に面倒)

 

ちなみに実際に作ると、480円となります(消費税8%の場合)
きっぷには「東京→東京」「新宿→新宿」などと表示されます。
丸いルートなので、どこの駅を基点にしても当然同じ値段です。

トリビアどころか超実用的!激安旅行もできる!

ということで、ちょっと意外な?
片道きっぷの本当の意味でございました。

 

「だけど、こんな知識覚えたところで、実際には役に立たないよね・・・」

 

たしかに、さきほどの480円の山手線一周のきっぷは、何の役にも立ちません。
本当に元の駅に戻ってくることしかできないので、別に途中のどこかの駅で降りて買い物や観光することもできないからです。

 

でも、この理論を応用すると
「往復きっぷを買うよりも、はるかにお得に往復旅行ができちゃう」
こともできるんです。
そう、このトリビアは単なる雑学ではなく、すっごい実用的なんですよ!

 

普通に往復切符を買うと7000円くらいかかる区間を、片道の原理をとことん応用すると往復で2000円くらいで旅行できちゃう場合もあるんですよ!(JRの株主優待券との複合技など)

 

具体的にどういう内容なのか気になる方は、最初の一歩としてこの記事を読んでみてくださいね!
往復するより片道がお得?JRの「一筆書き切符」の仕組みとは?

 

「もっと鉄道トリビアが知りたい!」という人は
以下の関連記事を読んでみてくださいね♪

関連記事(鉄道トリビア)

本当は、山手線って丸くないの知ってた?
山手線は本当は丸くない?!「名は鉄を表さない」JR電車路線名の謎

「JR中央線」なぜ中央線という名前なのか?
都民の9割が勘違い?!JR中央線の名前の由来とその意味とは!?

終電はなんで行き先がマイナーな駅なのか
逃したのは幸い?絶対に終電で乗り過ごしてはいけない理由

怖い話好きなあなたへ。国鉄時代の恐怖のアナウンス
意味が分かると怖い話 国鉄時代の列車トイレのアナウンス

POSTED COMMENT

  1. mombenar より:

    こんにちは。mombenar(もんべなー)と申します。
    私も鉄道での旅行が好きで、特に規則を活用して安く乗ることに興味がありますので、情報収集も兼ねていろいろ調べていてこちらのサイトを見つけました。
    面白い文章と様々な写真に惹かれて鉄道関連のページを目を通しましたが、少し自分の知っている内容と違うなと思ったところや補足をさせていただきたくなった内容がありますので、
    僭越ながら、数ページにコメントさせていただきました。よろしくお願いします。

    「山手線一周の切符代」という雑学の真の回答ですが、発着駅によっては480円より安くすることも可能です。
    たとえば東京駅からなら、東京→錦糸町→秋葉原→東京という乗車券が220円になります。
    この乗車券はもちろん東京近郊区間完結ですので、東京→上野→池袋→新宿→渋谷→品川→東京という経路で大回り乗車、つまり山手線一周することができます。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。