きっぷのルール

複雑なレールアンドレンタカーきっぷの割引を徹底解説!

このブログは
レールアンドレンタカーきっぷ
(以下『レンタカーきっぷ』)の
『きっぷのルール・割引』の解説のみに特化しています。

レンタカーの予約の仕方など、きっぷのルール以外に関することは公式サイトの情報で十分だと思うので記載していません。

確実な情報収集のため、公式サイトもあわせてご覧になることを強くお勧めします。

 

この記事では
ちょっとややこしい、レンタカーきっぷの基本ルールや割引の種類
それに、割引が使えないはずのきっぷを割引にする・・・などのちょっとした裏技的なものも解説しています!

 

レンタカーきっぷ基本ルール

出発する駅から、最短距離で101キロ以上離れた目的駅で駅レンタカーを借りると、その旅行で使うJRきっぷが割引になります。

ただし
乗車券全体の距離が201キロ以上ないと、割引が使えません。

乗車券は2割引
特急券・グリーン券は1割引されます。

 

乗車券と特急券の違い

●乗車券
JRで旅行するために、最低限絶対に必要なきっぷ。出発駅から最終目的地の駅までの分を買わないといけない。

●特急券
新幹線や特急に乗る時に、乗りたい区間の分だけ、乗車券に上乗せして追加で買うきっぷ。(特急券だけでは乗れない)

※浜松駅から静岡駅の間だけ新幹線に乗ったときのきっぷの組み合わせ。特急券は浜松→静岡を購入。上の高松発の乗車券は、もちろん浜松→静岡を通るルートになっている

 

乗車券は
片道、往復、連続、または片道2枚(後述の3.のパターン)のいずれかで201キロ以上となればOKです。

 

⚫︎片道
2度同じ駅を通らない、一方通行のきっぷ。
⚫︎往復
行きと帰りのルートが全く同じきっぷ。(同じ駅を2回ずつ通る)
⚫︎連続
往復にならない、行きと帰りのきっぷというイメージ(行きと帰りでルートが違うなど)

 

連続に関してイメージがつきにくいと思うので、このページで解説してます
>>>地味ぃなJR「連続乗車券」の意味とメリットとは?

 

割引となる乗車券の例

1.大阪⇆名古屋の往復
(片道190.4キロで、往復だと380.8キロ。片道だけだと割引とならない)

2.大阪→名古屋の片道と
名古屋→岐阜の片道を、1組の連続乗車券として購入
(大阪→名古屋190.4キロ+名古屋→岐阜30.3キロで合計220.7キロとなる)

3.東京→静岡と三島→東京を、片道きっぷ2枚として購入
(東京→静岡180.2キロと三島→東京120.7キロで合計300.9キロとなる)

※3.のパターンは、レンタカーを乗り捨てする(静岡駅で借りて、三島駅で返す)場合にのみ可能。営業所によっては乗り捨て不可なので注意

 

レンタカーは
必ず乗車券の最終目的地の駅で借りないといけない、というわけではなく

乗車券のルート上にある
途中の駅で借りることもできます。

 

※兵庫の西明石駅でレンタカー借りた時の、滋賀の大津から姫路までの乗車券。西明石駅で返却すれば、そのまま電車で旅行を続けて姫路駅まで行ける

のぞみやみずほ等に乗る場合

東海道新幹線『のぞみ』や『みずほ』
および、寝台列車の個室やグリーン車の個室グランクラスなどに乗る場合は
乗車券のみが2割引になります。

特急券やグリーン券の1割引はダメで
普通の定価の特急券等を用意しないといけません。

言い換えれば、定価の特急券を
券売機などで買ったりして用意すれば
乗車券の2割引は生かせるということですね。

※寝台特急サンライズ号のノビノビ座席は普通の座席扱いなので、特急券も割引できます

 

例として

東京から新大阪まで旅行する際に
東京から名古屋までは『のぞみ』
名古屋から新大阪までは『ひかり』
に乗る場合

※名古屋で途中下車して、観光などしてから新大阪へ行く事を想定

この場合、必要なきっぷは3枚

・東京から新大阪までの
2割引の乗車券
・東京から名古屋までの
定価の特急券※
・名古屋から新大阪までの
1割引の特急券

※定価の特急券は、e特急券でも可

 

新幹線⇆特急の乗継割引について

在来線特急と新幹線を
特定の駅で乗り継ぐ場合

在来線特急の料金が半額になる
『乗継割引』という制度があります。

 

※乗継割引で半額になった特急券
(在来線のサンライズ号が割引、姫路駅で乗継)

 

レンタカーきっぷでは
乗継割引の特急券は使えません。

2割引になった乗車券に対しては、特急券の1割引以外の他の割引は使えないので、乗継割引の特急券を使うことができないのです。
(当然、学割なども使用不可)

ということで
乗継割引を使った方がトータルのきっぷ代が安くなるのなら、レンタカーきっぷではなく、普通のきっぷにしましょう・・・

 

と言いたいところですが

乗継割引を使ったところで
1割引の特急券と比較すれば
どんなに差が開いても、せいぜい1000円くらい安くなるのがやっとだと思うので

乗継割引を使うような長距離の旅行においては、乗車券の2割引の方が有利になることがほとんどなので、乗継割引のことは忘れてもいいでしょう。

※乗継割引は、特急料金部分のみが半額になります。グリーン料金の部分は割引にならないので、グリーン車に乗る場合は、なおさら1割引の方が有利です

 

きっぷの有効期間と無割引期間について

レンタカーきっぷは

4月27日~5月6日
8月10日~19日
12月28日~1月6日

の間は使えません。

なので、これらの日を含むきっぷは
割引が効かなくなります。

 

その場合は、きっぷの使用開始日をずらす(実際の旅行開始日はずらさなくていい)
ことで乗り切りましょう。

 

例: 東京〜大阪を往復する場合
(8月5日東京出発、大阪で一泊し、6日に東京に戻ってくる)

東京⇆大阪の乗車券の有効期間は8日間なので、8月5日を使用開始日にすると
8月5日から12日までが有効期間になります
(開始日もカウントする)

すると
割引されない期間(8月10日〜12日)を含んでしまうので、きっぷは割引されません。

そこで
乗車券の使用開始日を
8月1日にずらします。

これで、8月8日までの乗車券となり
しかも、実際の旅行日の5日と6日を含んでいるので、2割引の乗車券を買うことができます。

※乗車券の計算方法はこの記事で解説しています。
>>>「200」がキーワード!JR乗車券の有効期間と計算方法

 

有効期間の簡単な計算式を
書いておきます。

(片道の距離÷200)+1日

※100キロ以下は1日間有効
※例外区間あり
※往復の場合、片道あたりの有効期間の2倍になる
※連続の場合、2枚の有効期間の合計が全体に適用される
※200の倍数にならない場合は繰り上げ(401キロの場合は、片道の距離を600として計算する)
※特急券は、区間や距離に関係なく1日間のみ有効

 

3セクをまたぐ乗車券について

※えちごトキめき鉄道を通るJR特急『しらゆき』(上越妙高駅にて)

 

3セクとは

『かつてJRの路線だったが、新幹線が新しくできたことで別会社が運営することになった鉄道路線(新しく作った路線もある)』

のことを言います。

しなの鉄道、青い森鉄道
智頭急行などが有名ですが

えちごトキめき鉄道の
直江津〜上越妙高間のように

新幹線の乗り換えのために
その3セク路線に用事がなくても通過せざるを得ないケースもあります。

 

3セクをまたぐ乗車券の計算方法は

(JR区間の距離の合計で計算した運賃+3セク区間の運賃)

例:長岡から長野までトキめき鉄道(直江津〜上越妙高)経由の場合の乗車券運賃

長岡〜直江津間の営業キロは73キロ
上越妙高〜長野間は59.5キロ

なので、JR区間の運賃は2310円

※73+59.5=132.5キロ
JR幹線の、121キロから140キロまでの運賃は2310円

いっぽう
トキめき鉄道の運賃は340円
(直江津〜上越妙高間)

2つを足すと

2310+340=2650円

乗車券の2割引は
JR運賃にのみ適用されるので

(2310×0.8)+340= 2180円
※1円の位は切り捨て(0にする)

※この例の場合、片道の距離が201キロ以下なので、往復にしないと割引不可

2180円が
長岡〜長野乗車券の割引運賃になります。

 

また、マニアックな内容ですが
3セクをまたぐ乗車券については
ヘンテコな発券ルールがあるので、ちょっと注意が必要です。

僕が経験した例で言うと
えちごトキめき鉄道(直江津〜上越妙高間)を通る乗車券を買った時に

『連続乗車券としては発行できません』

と断られたことがあります
(往復は発行可能とのこと)

連続乗車券にして
きっぷの有効期間を伸ばそうとしてもできない、ということで苦労しました。

普通の旅行では
困ることは少ないでしょうが・・・。

JRきっぷ代の方が安くなる場合

レンタカー代を足しても
トータルでレールアンドレンタカーの方が、定価のきっぷ代より安くなることがあります。

別に悪いことでもなんでもなく
むしろ、公式がオススメしていることです。
(参考:コミックでわかるレールアンドレンタカー

 

東京〜大阪間の往復も
大人2人以上であれば
値段の高い車を借りたりしなければ
定価のきっぷ代より安くなりますよ。

 

例:東京〜大阪を大人2人で往復『ひかり』利用する場合(軽自動車12時間レンタル)

⚫︎乗車券(東京23区内~大阪市内)
定価8910円の2割引で7120円
往復で14240円
大人2人で28480円

⚫︎特急券(ひかり自由席)
定価4960円の1割引で4460円
往復で8920円
大人2人で17840円

⚫︎レンタカー代(軽自動車12時間)
6600円(免責補償込)

大人2人の合計
28480+17840+6600=52920円

大人2人の新幹線往復の定価は
55480円なので

定価と比べて2560円安くなります
(ガソリン代は考慮せず)

 

東京は大阪はゴチャゴチャしてて
レンタカーで走りたくない!
という場合は

京都や横浜などでレンタカーを借りて
ちょっと足を伸ばすのも
楽しいかもしれません。

 

関連記事・旅行記など

地元でショッピングなどでレンタカーを借りたいときの裏ワザ
>>>レールアンドレンタカーきっぷ裏ワザ 地元でレンタカーを借りる方法

実際にレンタカーきっぷで旅行した記録

>>>パターン別 JR乗車券途中下車のやり方(日をまたぐ場合など)
※旅行記を通じて途中下車のルールを解説したものになります。

>>>1組のJRきっぷで大阪~幕張メッセ・ついでに四国高知旅 計画編
※1ページ目は旅行記というより計画書です

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です